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予選突破の福島/松本、初タイトルに意欲=全日本総合バドミントンが開幕

平野貴也スポーツライター
クリスマス仕様のネイルを見せる松本(左)と福島【筆者撮影】

 第78回全日本総合バドミントン選手権が25日に武蔵野の森総合スポーツプラザで開幕し、女子ダブルスでは主催者推薦枠で出場した福島由紀(岐阜Bluvic)/松本麻佑(ほねごり)が予選を突破した。わずか27分で2-0の完勝だった。福島は「しっかり体を動かして、 体育館の感覚もつかみながらというイメージでやった」と淡々とした表情で振り返り、松本は「(中央の)1コートだったから、端のコートだとどうかは分からないけど、基本的にはそんなに(影響する)風もなく、 やりやすかったかなとは思う」と手ごたえを話した。

 2人は、今夏のパリ五輪後に組み替え、11月に始動。すぐに国際大会で準優勝、ベスト4といきなり好成績を挙げたが、全日本社会人選手権などで今大会の本戦出場権を得ていなかったため、予選からのスタートだった。ただし、本戦シード順を決める最新の日本ランキングでは、両者がともに高いポイントを保持しており、組み替えても上位。本戦では、第3シードの枠に入り、翌26日から行われる本戦では、優勝候補の一角となる。

25年の日本代表入りへ、2位以上なら自動内定

2人で臨む初の国内大会だが、タイトルを奪えるか【筆者撮影】
2人で臨む初の国内大会だが、タイトルを奪えるか【筆者撮影】

 今大会は、2025年の日本代表選考を兼ねており、決勝進出者と大会後に更新される日本ランキングの1位は、自動的に代表に内定する(ほかは、強化部選考)。それぞれ、別のペアで五輪に出場経験のある2人の大目標は、28年ロサンゼルス五輪のメダルだ。目指すためには安定して国際大会に出場できる日本代表入りは、必須条件。

 すでに国際大会で大きな可能性を示しており、上位に入れば選考される可能性は大きいが、2位以上での自動内定、初優勝も十分に狙える力を有する。福島は、廣田彩花(岐阜Bluvic)とのペアで2022年までに4度優勝。松本は、永原和可那(北都銀行)とのペアで、2019年に1度優勝。組み替えたペアでも頂点に立てるか、注目される。

松本「狙えるところは狙って行きたい」、福島「久しぶりに熱い」

本戦では第3シード。狙われる立場にもなるが、上位を狙う【筆者撮影】
本戦では第3シード。狙われる立場にもなるが、上位を狙う【筆者撮影】

 女子ダブルスは、パリ五輪で銅メダルを獲得した志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)が、第1シード。渡辺勇大(BIPROGY)との混合ダブルスで五輪2大会連続の銅メダルを獲得した五十嵐(旧姓:東野)有紗(BIPROGY)が櫻本絢子(ヨネックス)と結成したペアが、第7シードに入っている。福島/松本を含めた3組が上位候補として名が挙がる。

 松本は「自分は一度しか取ったことがない。また違うペアでも(タイトルを)取れた時に、各々の強さが証明されるのかなというのもあるので、狙えるところは狙っていきたい」と新ペアでの初タイトルに意欲。混合ダブルスと2種目に出場する福島も「やっぱり、全日本総合は、誰しも日本での一番を取りたい大会。いろいろな選手が気持ちが入っているのを感じる。私の中では、今回は久しぶりに熱い。女子ダブルスが混戦と言われている中で試合ができるのは結構楽しみ。そういう気持ちの人がたくさんいる中での一番は面白いなと思うので、チャレンジしていきたいなっていう気持ちはあります」とライバル撃破に闘志を燃やした。

 試合後には、翌26日から始まる本戦の組み合わせが行われる。注目の組み替えペアがいきなり覇権を握るのか。激戦が幕を開ける。

スポーツライター

1979年生まれ。東京都出身。専修大学卒業後、スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集記者を経て2008年からフリーライターとなる。サッカーを中心にバドミントン、バスケットボールなどスポーツ全般を取材。育成年代やマイナー大会の取材も多い。

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