台風14号変わりの低気圧が通過中、はるか南には新たな熱帯低気圧が発生予想
輪島では24時間に400ミリ超
きょう22日(日)午前9時現在、引き続き、石川県の輪島市、珠洲市、能登町に大雨特別警報が発表されています。
石川県の輪島では、きょう22日(日)午前8時までの24時間雨量が412.0ミリに達していて(紫色の柱)、これまでの記録だった2005年6月28日220.0ミリの約2倍となっています。さらに珠洲でも305.0ミリに達していて(赤色の柱)、これまでの記録だった1997年6月29日195.0ミリの約1.5倍となっています。まさに経験したことがないような大雨となっていることが分かります。
能登半島を最後の活発な雨雲が通過中
タイトル画像にある通り、きょう22日(日)午前8時には、台風14号から姿を変えた秋雨前線上の低気圧がちょうど能登半島付近に差し掛かっていて、非常に活発な雨雲が能登半島を通過している状況です。この影響で輪島、珠洲、七尾などで、1時間に30ミリから50ミリの激しい雨が降っています。
ただこの雨雲の後面、低気圧の後ろ側には晴天域が広がっていて、昼前には雨が止み、午後には晴れ間が戻ってくるでしょう。きのう21日(土)から続いた記録的な大雨はようやく終わりそうですが、引き続き、河川の増水や氾濫、土砂災害などに、最大級の警戒が必要です。
また能登半島以外でも、東北から九州にかけての広い範囲で、大雨や強風の吹き荒れている所も多くなっています。きょう22日(日)夕方頃までは各地で警戒が必要ですが、低気圧が抜けて秋雨前線が南下する今夜には、大雨や強風の峠を越えるでしょう。ただ九州南部では秋雨前線が停滞するため、あす23日(月)にかけても、大雨に警戒が必要です。
新たな熱帯低気圧が発生へ
上図はあす23日(月)振替休日の午後9時の予想天気図です。南シナ海で1、また日本のはるか南のグアム付近で2の新たな熱帯低気圧が発生する見込みです。このうち1の熱帯低気圧は中国大陸へ向かうため、日本への直接の影響はないでしょう。一方2の熱帯低気圧の動向が気になります。
諸外国を含む種々の計算によると、全体としてこの位相は北西方向へ進み、タイミング的には、今週末にかけて、日本の南に進んでくる計算も多くみられます。台風として強く発達を見込む計算は、ほとんどないものの、台風とみられるような熱帯擾乱として進んでくる計算は増えてきています。
今週から来週にかけては、まさに9月下旬の大型台風襲来期の時期でもありますので、今後の予想にご注意ください。