今、スマホに求められる機能は「自撮り」、だからこそ超広角を?
国産スマホがますます窮地に立っています。国内での米アップルのiPhoneが圧倒的人気で有り、その次に着いているのが、韓国サムソンの製品群です。ドコモだ、au(KDDI)だ、ソフトバンクだといっても、使っているスマホ本体はほとんど海外製品で、国内製品は少数になってしまいました。一時はそのシェアも少なくなく、富士通、NEC、シャープ、ソニー等、ほとんどの家電メーカが開発、製品化して市場に出していたのです。今では見る影もなくなりました。
国内メーカが最も顕著ですが、海外メーカも安閑としてはいられません。まだシェアは少なくないとはいえ、韓国メーカも凋落の傾向にあり、台湾、中国メーカの躍進を許しています。消費者(ユーザ)が求める機能、さらに進んで消費者を虜にする機能が求められています。その一つが「自撮り」支援機能です。
自撮り棒の普及や、逆にその規制もあって自撮りの需要の高さがやっと認識されたのでしょう。専用のデジタルカメラでは、その機能の差別化や豊富さもあって、既に各種の自撮り支援機能が搭載されています。残念ながらそれを超えるような機能、スマホゆえの差別化した機能が見られません。スマホカメラの最大の利点で有り、必須事項はすぐに、そして簡単に撮れるということです。当然ですが、自撮り棒の普及はその機能がスマホのカメラに搭載されていないからであり、あのような荷物にもなり、また御世辞にもスマートでない「棒」が流行る理由は、その機能が強く望まれているからなのです。その機能とは画角が広く撮れることなのです。たとえば、ソニーモバイルの最新機種、Xperia Z4では、フロントカメラでは510万画素という高画質に加え、25mmの広角レンズを採用しています。かなり画角が広くなりますが、複数の人間を入れての、腕を伸ばしての自撮りは無理でしょう。さらに単焦点の広角レンズを用いることで実現可能になるはずです。極端には魚眼レンズの画像をデジタル補正すれば、現在の高精細カメラであれば十分きれいな画像となることでしょう。スマホで物理的に焦点を切りかえることは難しいでしょうが、画像処理的に焦点を切りかえることは可能ではないでしょうか。