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週明けは寒の戻り 桜への影響は?

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
24日(火)朝の上空約1500mの気温。何か降れば雪になるような寒気が南下。

21日に鹿児島・名古屋・熊本で桜が開花。その後も、各地でぞくぞくと開花が観測されています。週明けには東京などでも桜開花となりそうですが、寒気がやってきて花冷えに。冬の空気が、ねばりを見せます。

寒暖差が大きい一週間に

今週は前半に、冬の空気が南下します。さすがに真冬ほどの寒さはないですが、それでも朝晩は冬服が欲しいくらいの寒さに。北陸から北の日本海側では、雪が降りやすくなります。

金曜日(27日)頃からは、暖気が寒気を追い払って、春本番の陽気に。4月の頭にかけて暖かさが続き、沖縄では4月はじめに30℃近い日も出てきそうです。

桜への影響は?

ソメイヨシノの花芽は、開花に向けてのスイッチが入ると、寒くなっても成長が完全に止まることはありません。今週前半の冷え込みの中でも、少しずつ成長します。

すでに開花した所では、今週前半は花の開きがゆっくりになりそうですが、今週後半からの暖かさで一気に開いて、来週にかけて見頃を迎えそうです。

桜の開花日は気温の履歴書

ソメイヨシノは気温に敏感で、忠実です。気温の予測さえ当たれば、開花日はほぼ当たります。

以前、桜開花予想の担当者が「なぜか静岡だけ計算とずれる」と首をかしげていたら、実は、ソメイヨシノとされていた静岡の気象台の標本木が、他種と交雑して生まれた木で、純粋なソメイヨシノではなかったということがありました。

計算がおかしかったのではななく、木のほうがおかしかったのです。 

桜の開花日は、気温の履歴書です。開花日を観測することにより、その年の天候や長期的な気候が見えてきます。

予想に対してヒートアップしがちな桜ですが、天候がどうだったか、気候がどうなっているかという視点も忘れないようにしたいものです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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