本当は怖い適応障害とうつ病の『共通点』と『相違点』とは!?
こんにちは、精神科医しょうです。
適応障害とうつ病の違いがよくわからないという声を聞きます。
あらわれる症状も類似している点が多いため、当初は適応障害だと診断されていた患者様が再診の結果、うつ病だと診断されるケースもあります。
適応障害は「プレうつ」だと表現されることもありますが、実際に適応障害からうつ病へと移行してしまうこともあるため、注意が必要です。
適応障害かうつ病かは、見極めが難しいため、自己判断をせずに、必ず医師の診断を受けるようにしましょう。
今回は、適応障害とうつ病について解説していきたいと思います。
発症するリスクが高い人の特徴も紹介していますので、自身の性格と照らし合わせて読み進めてみて下さいね!
適応障害とうつ病について
適応障害とは?
適応障害とは、日常生活の中で生じるストレスをうまく対処できなかった結果、心身に症状があらわれ、支障をきたす病気を言います。
うつ病とは?
うつ病の原因は正確には解明されておらず、脳が何らかの不調をきたした結果、心身に不調が生じている状態です。脳内の神経伝達物質の乱れによって起きる仮説が今のところは有力です。
適応障害とうつ病の共通点と相違点について
適応障害とうつ病の共通点とは?
適応障害とうつ病は症状が非常に似ています。
気分の落ち込みや意欲の低下、不安、不眠といった抑うつ症状に加えて様々な身体症状が出現することも似通っています。
しかし、適応障害もうつ病も違う病なので、それぞれに対処法は異なります。
適応障害とうつ病の相違点とは?
適応障害は、発症要因が明確ですが、うつ病の場合は、発症要因が不明な場合が多くあります。
また、適応障害はストレス要因を取り除くと、すぐに症状が良くなるケースが多いですが、うつ病は、ストレスから離れても抑うつ状態が持続します。
適応障害やうつ病になりやすいリスクが高い人とは?
適応障害やうつ病を発症しやすい人の特徴をいくつかあげてみました。
HSP気質の方は特に当てはまる項目が多いかと思うので、自身が発症するリスクが高いことを念頭に置き、ストレスを溜め込まないように生活するよう心がけましょう!
- 責任感が強い人
- 何でも抱え込んでしまう人
- 傷つきやすい人
- 断ることが苦手な人
- 繊細で変化に敏感な人
なお、これらの気質を持った人だけに限らず、適応障害とうつ病は、誰にでも発症する可能性がある病です。
「自分に限って、病気になるハズがない」などと過信せず、少しでも心身の不調を感じた場合は、周囲の助言を仰ぐことや医療機関を受診するなど、早めの対策をとりましょう。
適応障害やうつ病を発症しないためにできるセルフケアとは?
適応障害やうつ病を発症しないためにはどのようなことに気を付けたら良いのでしょうか?
自分でできるセルフケアについて紹介したいと思います。
①ストレスの排除
周囲の協力を得ながら、ストレスを減らす調整をしていくことが大切です。
家庭内で職場や学校で我慢していることはありませんか?
不安や心配など、周囲へ相談することなく自分で抱え込んでいては、ストレスが溜まる一方です。
特に職場では「報告・連絡・相談」は基本です。
プライベートなことだから…と、ためらっていては業務に支障が生じ、結果的に周りに迷惑が掛かってしまうかもしれません。
すぐに言い辛い場合は、医療機関等で相談してから職場へ報告するのも有りではないでしょうか。
ストレスを軽減させるためには、周囲の協力が不可欠です。
何事も早めに対処するよう心がけて下さいね。
②十分な睡眠を取ろう!
脳が疲れている時は、休息することが必要です。
十分な睡眠をとるように心がけましょう。
特に日本は諸外国と比べて睡眠時間が短いと言われています。
理想的な睡眠時間は個人差がありますが、不十分だと感じている方は30分多めに取るなど、調整をしてみて下さいね。
十分な睡眠を取った場合、翌日のパフォーマンスが良くなると同時に、心身ともにリフレッシュできていると感じられるハズです。
③規則正しい生活
規則正しい生活を送ることは、心身のバランスを保つのに最も効果的です。
バランスのとれた食生活、十分な睡眠時間の確保、軽い運動を普段から実践していれば、少々のストレスを感じても、うまく対処できるメンタルを育成することができます。
不調を感じている人は、ぜひ今からでも始めてみて下さいね!
まとめ
今回は適応障害とうつ病のそれぞれの特徴について解説しました。
発症するリスクを下げるには、まずはストレスを軽減させることが大切です。
特に感じ方の変化や心の不調に思い当たることがある方は、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
どんな病でも早期発見と治療が大切です。
真面目な方は「甘えかもしれない」「周りが頑張っているのだから、自分ができないハズはない」と考え、自分に負荷を掛けてしまいます。
人と比較をするのではなく、まずは自分がどう感じているのかを主軸に考え、決断するようにしましょう。
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