30代前半男性の未婚率は約半数…年齢階層別未婚率の動向(確定報)
法に基づいて男女間で夫婦(婚姻)状態となることを結婚と呼んでいる。昨今では結婚をせずに独身で居る人の増加が話題になっているが、その実情を国勢調査(2015年分)の確定報の公開値などから確認していく。
次以降に示すのは2015年までにおける男女別、年齢階層別の未婚率のうち、結婚適齢期と世間一般に認識されている20代から30代に関してその動向を確認したもの。この未婚率に該当する者「未婚者」には、有配偶者はもちろんだが、死別者(結婚相手が亡くなって一人身の人)・離別者(結婚相手と離婚して一人身の人)も含まれていないことには注意。要は「まだ一度も結婚していない人の割合」である。もっとも結婚状態に無くとも異性と同棲している人は含まれ得る。また性交渉の有無とも無関係。
日本では晩婚化が進んでいるが、それと共に未婚率の増加もまた同軸の傾向として浮かび上がっている。男性若年層の未婚率は元々高かったが、中堅層以降、そして女性は全般的に1970年代あたりから上昇を見せ、現在に至っているのが確認できる。そして直近の2015年では、男女とも30歳未満は上昇の機運が継続している一方で、30代ではわずかな上昇に留まる、むしろ減退の動きを見せている。今グラフからは戦後の直後はともかく、1970年あたりと比較しても、いかに未婚率が上昇しているかがあらためて確認できよう。
前回調査の2010年分との比較をすると、上記でも言及している「20代の増加」「30代の横ばい、一部で減少」が把握できる。男性30代は減少、女性も30代前半は0.1%ポイントの増加に留まっている。
元々中堅層以降はバブル時代あたりから、未婚率は急激に上昇していた。しかし前回の2010年分調査でも一部兆しはあったが、今回の2015年分で明らかに頭打ちの動きを見せており、30代の未婚率はこの辺りが天井になりそうな雰囲気ではある。
世代区分や男女比と合わせ、別調査の結果「「まだ若いから」が「相手が見つからない」へ…独身が独身でとどまる理由」などと見比べると、結婚のハードルの高まりや結婚意識の変化と、未婚率の関係を類推できよう。
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※今件記事は2016年7月に掲載した「30代前半男性の未婚率は約半数…年齢階層別未婚率の動向」の内容につき、2017年1月に発表された国勢調査2015年分の確定報に基づきグラフの値と本文を修正したものです。速報値と多分に違いが確認されましたので、再精査の上で改めて掲載します。