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【神戸市】BBプラザ美術館「あたりまえのこと千点絵画」連動企画 「シン・堀尾貞治」展 花森書林で開催

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BBプラザ美術館で開催されている「堀尾貞治 あたりまえのこと 千点絵画」展の関連企画として堀尾貞治の作品などを保有しているギャラリーなどが 「勝手に連動企画」としてそれぞれに企画展を開催しています。そのひとつ神戸元町にある古書店の花森書林で「シン・堀尾貞治」展が開催されています。

「あたりまえのこと」がテーマの前衛作品が並ぶ

「シン・堀尾貞治」展を開催している花森書林の店舗前。
「シン・堀尾貞治」展を開催している花森書林の店舗前。

堀尾貞治(1939-2018)は、神戸市生まれの前衛美術家です。阪神間で主に活動した前衛芸術グループの具体美術協会に1966年から解散する1972年まで在籍。その後は見えない「空気」の存在を「あたりまえのこと」と表現しこれを創作テーマとして活動を続けました。堀尾の作品にある「あたりまえのこと」とは堀尾が生涯を通して行ったテーマですべての作品にそれは通じています。

堀尾貞治の写真が表紙の作品集、誰でも「堀尾貞夫」。
堀尾貞治の写真が表紙の作品集、誰でも「堀尾貞夫」。

堀尾はとにかく作品を多産する作家で、BBプラザ美術館で開催されている「堀尾貞治 あたりまえのこと 千点絵画」展は、千点の作品をわずか6日で制作したプロジェクトの展示です。また、小さなギャラリーで個展などを行った際は、作品はそのまま寄贈されることも多かったらしくそのため堀尾の作品を保有しているギャラリーや個人などが多く存在しているとのこと。その保有者達が今回の「勝手に連動企画」に参加しています。

作品の展示をする花森書林店主の頓花慎太郎さん。
作品の展示をする花森書林店主の頓花慎太郎さん。

花森書林の前身だったトンカ書店時代にも堀尾の作品展を開催したことがあり、その時の作品や寄贈されたものなどを多く保有しています。前の店主で今年亡くなった実姉から引き継いだ現店主の頓花慎太郎さんは、主に姉が堀尾から受け取った作品のエピソードを紡ぐように展示準備をしていました。

紙で作られた干支の作品の辰。
紙で作られた干支の作品の辰。

こちらは紙で作られた干支の置物の作品。堀尾は毎年翌年の干支の置物を大量に製作して周りの方たちに配りました。この干支作りは干支を3周り、つまり36年間続いたそうです。他の干支の作品も会場にあります。

「あたりまえのこと」を感じてみる。
「あたりまえのこと」を感じてみる。

堀尾の作品は「あたりまえのこと」をテーマにしているのですが、作品によってはどのように鑑賞すればいいのか迷うものも少なくありません。そのようなときは理解しようとはせずに作品から伝わるものを感じ取るようにしてみてはいかがでしょうか。

BBプラザ美術館で開催されている「堀尾貞治 あたりまえのこと 千点絵画」展についてはこちらの記事でご覧ください。

あたりまえのこと 勝手に連動企画 「シン・堀尾貞治」展
2023年10月22日~30日
花森書林
神戸市中央区元町通3-16-4
JR元町駅 徒歩5分
【営業時間】13時〜19時【定休日】火・水
入場無料
花森書林公式サイト

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