日本におけるTwitterの利用状況を詳しくさぐる(2020年公開版)
Twitterの最新利用状況を確認
ミニブログ形式の書き込みをアカウント単位で逐次発信する、チャットスタイル感覚のコミュニケーションツール、Twitter(ツイッター)。短文によるやりとりが日本人の性質とマッチしたこともあり、諸外国よりも日本国内での評判が高いことは日本国内外で知られるところ。今回は日本国内の動向のみではあるが、そのTwitterの利用状況に関して、総務省が2020年9月に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(※)の公開値を基に、いくつかの切り口から確認する。
まずは直近年となる2019年における、Twitterの利用状況の確認。利用スタイルをパソコンからか、携帯電話(従来型携帯電話、スマートフォンの双方合わせて)からなのか、そして閲覧をしているか、書き込み(投稿)をしているか、それぞれの組合せで計4つの選択肢を用意し、該当するものを答えてもらった結果が次のグラフ。例えばパソコンのみを利用しているが、閲覧も書き込みも行う場合もあれば、パソコンでは閲覧のみで、携帯電話では閲覧と書き込みの双方を行う場合もある。それぞれの利用スタイルに応じて複数回答で答えてもらっているので、最大で4選択肢(パソコン経由で閲覧・投稿、携帯経由で閲覧・投稿)に回答するケースがありうる。
パソコンは青系統色、携帯は赤系統色で統一しているが、パソコン経由の利用者は少数で、多分に携帯電話による利用者であることが分かる。特に若年層は携帯電話経由での投稿に積極的で、10代では3割強、20代では4割近くとなっている。同年齢階層でパソコン経由は読むのみが1割強、書き込みは1割にも満たない。
30代以降になると携帯電話利用者、特に投稿をする人の値が急激に減り、読むだけの人が多数となる。40代に入ると携帯電話経由での閲覧者が3割近くとなる以外は1割を切り、書き込みをする人はごく少数。実質的に今の日本におけるTwitterは、若年層が多数派の、携帯電話中心によるサービスであることが分かる。
男女別に区分したのが次のグラフ。
就業時間、あるいはその合間に利用するケースが多いのか、それも含め元々パソコン経由でインターネットを利用する機会が多いからか、男性は女性と比べてパソコン経由での利用が多い。もっとも、携帯経由での利用も男性の方がわずかだが多い結果となっている。
経年推移で実情を確認
「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では今回年も合わせ都合8年分の、Twitterの利用率を確認することができる。その値を年齢階層別に区分したのが次のグラフ。この利用は経由端末種類を問わず、読むだけの人も投稿をする人もすべて該当する。
10代の利用率は2015年まで急激に伸びた後はゆっくりとした形での伸び方。20代は毎年増加を示していたが2019年で大きな減少。30代以降もゆるやかでぶれも生じているが、少しずつ増加の傾向にある。もっとも30代以降は元々の値が低めであることから、今後も10~20代が利用者の主役である状況には変わりはあるまい。
よい機会でもあるので、多様な属性におけるTwitterの「利用率」を示しておく。この値の人たちが何らかの形でTwitterを利用していることになる。
学生・生徒の利用率が高く、それと連動する形で10~20代が高め。男女ではわずかに男性の利用率が高い。全体では38.7%の利用率を示している。
日本におけるTwitterの利用率の現状を把握する上で、この値を覚えておくのが一番無難かもしれない。
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※令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
2020年1月14日から1月19日にかけて、全国125地点をランダムロケーションクォータサンプリング(調査地点を無作為に抽出、地点ごとにサンプル数を割り当て、該当地域で調査対象者を抽出する方法)によって抽出し、訪問留置調査方式により、13~69歳の1500サンプルを対象としたもの。アンケート調査と日記式調査を同時並行で実施し、後者は平日2日・休日1日で行われている。よってグラフの表記上は「10代」だが、厳密には13~19歳を意味する。
調査のタイミングにより一部調査結果においてイレギュラー的な動きが確認できるが、これについて報告書では「調査時期の違いによる影響や単年の一時的な傾向である可能性も否定できず、継続的な傾向の把握については今後の調査などの結果も踏まえる必要がある」と但し書きをしている。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。