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音楽NFTシーン、最前線を切り開くRIS-707。エレクトロポップな高音質ハイレゾ作品を先行リリース

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
photo by RIS-707

インディペンデントに自らの意思で、音楽シーンの最前線を切り開くアーティスト、RIS-707(リス・ナナマルナナ)。

先日歌舞伎町タワーで開催された、ビジネスセミナー『東京国際ミュージック・マーケット(20th TIMM)』にて、NFTを活用した新たな生態系についてトークした彼女。まさに、その挑戦を実践するのが今回のリリースとなる。

その試みは明快だ。

12月25日にストリーミング配信リリースする最新曲「TASER ME」を、12月4日21時に3週間先行して、ナンバリングされた1点もの音楽NFTプレミアム版として11種類(11,000円)、さらに音楽リミテッド版を30個(2,200円)リリース。通常配信より先行して24bit48Kの高音質ハイレゾ音源で聴けて、かつ“ビッチめな女性らしさ”を意識したというレアな限定アートワークまで提供するという、スーパーファンへ向けられた痒い所に手が届く展開である。

完成したサウンドは、70’sディスコを経由したエレクトロチューン。ジョルジオ・モロダーによるプロデュースのドナ・サマー「I FEEL LOVE」を彷彿とさせ、カイリー・ミノーグ好きにも届きそうなポップチューンである。アートワーク同様、攻めたセクシーな魅力がサウンドに溶け合っている。タイトルのTASERとは、テイザー銃(スタンガン)を意味する。“シビレさせて、、、”というニュアンスなのだろう。敢えてタドタドしい英語テイクを選んだという、吐息混じりのウィスパーな歌声によって強さと儚さが織り混ざった独自のテイストを生み出している。

こうして誕生した、アーティストの大切な作品と早耳リスナーをダイレクトファイナンスで結ぶのが、日本の音楽NFTのパイオニア、NFTマーケットプレイス『.mura(ドットミューラ)』である。表現者がSpotifyなどストリーミングやプレイリストを通じて海外、そして新規リスナーとの新たな接点を作り、初期ファン=アーリービリーバーである証として音楽NFT作品を、ストリーミング配信より先行していち早く届ける。

音楽シーンは、SpotifyなどストリーミングやYouTubeによって世界への扉が開かれた。しかしながら、持続可能な表現活動を行うためには作品の収益性をいかに高めるかが課題となっている。本作の発表は、RIS-707によるひとつの回答だ。1点ものというアナログ的発想を、NFTというテクノロジー活用することでクリアする次世代の作品発表スタイル。この方法が一般的になる日はそう遠くないかもしれない。

https://twitter.com/RIS_707

https://lit.link/ris707

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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