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【宮城県 松島町】野鳥とオレンジ色の景色 -冬の手樽海浜公園の小さな素敵時間- [新浜地区]

Molly Chibaフリーランスライター(東松島市・松島町)

冬の冷えた空気の中で見える景色は、どこか茶色のイメージ。
周辺の山々や草原は春夏の眩しい緑から、秋には勢いをつけて赤や黄色へと衣替えをする。そのあとは寂しげな茶色の時間に入っていくけれど、それは実は雪化粧が映える色合い。うまくできている。

宮城県松島町の(手樽)新浜地区にあるトレーラーハウス「風のマルシェ」の周りには、田んぼに囲まれた細い川のような水場(堀)があって、冬の時期になるとそこに野鳥たちが集まってくる。
赤い足がチャームポイントのお洒落な鳥や、真っ黒のマントを身につけているようなクールな感じに、優雅で華やかなタイプまで。それぞれが日本で冬を越すために水場を見つけては『食べ物はあるか?寝床は大丈夫か?』などと会話をしているみたい。

どうやら、ここの水場はお気に入りの様子で、撮影時は総勢30羽以上の団体さんで貸切状態。そおっと草原の中を身を低くして近づいていく。すると鳥たちは『何かが来たぞ』と一斉に大きな羽を広げて空の中。

ワッと飛び立った鳥たちは、お隣の「手樽海浜公園(てたるかいひんこうえん)」へ。この公園は、午後のお茶の時間から夕方にかけて、とびきり美しい。

▲ 上記写真は午後2時半くらいの時間帯。午後4時にもなればもっとオレンジ色だ。
▲ 上記写真は午後2時半くらいの時間帯。午後4時にもなればもっとオレンジ色だ。

ちょっと雲があっても太陽が見えていれば上出来。少し山があるので水平線に沈む姿は見られないけれど、オレンジ色の光が少しずつ海に近づいていく景色は、朝日にはない重厚さがある。

『冬は花もなければ寒いだけだ』と、ついつい「こたつ」に根っこを生やしてしまう。だけど、ちょっと午後のお散歩に野鳥たちの井戸端会議にひょっこり顔を出しながら、一日に一度だけの夕日の世界観を感じてみる。ひょっとしたら自分の中の「冬の素敵な時間の過ごし方」の1つになるかもしれない。
さあ、夕焼けの世界へ出発だ。あたたかい飲み物と上着は忘れずに。

名称:手樽海浜公園(てたるかいひんこうえん)と周辺
住所: 宮城県宮城郡松島町手樽銭神219
※補足情報:手樽海浜公園の真向かいにある「風のマルシェ」もオススメ(ソフトクリームが美味しい)詳細は同施設の公式インスタグラムへ。

フリーランスライター(東松島市・松島町)

日本出身/日本と英国を拠点に活動。自然と動物が大好きな人間です。国内地域ニュース、日英サッカーコラム、サステナブル・ツーリズムに関する記事を執筆中。

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