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「ニコアンド」がユニークなコラボ商品を発売!名古屋企業とのタッグはなぜ生まれたのか?

大竹敏之名古屋ネタライター
名古屋ブランドの商品が並ぶ。ニコアンドのオリジナル商品はフェア期間だけの限定販売

日本最大の店舗で地元を盛り上げる企画を!とスタート

全国に約140店舗を展開するライフスタイルショップ「niko and…」(以下「ニコアンド」)。その新企画「LOVE NAGOYA」が、名古屋市西区のニコアンドmozoワンダーシティ店で7月17日にスタートしました。

ピックアップされているのはオリエンタル、クッピーラムネ、キリマルラーメンなど名古屋、愛知の8つのメーカー。各社の商品の他、各ブランドのTシャツ、エコバッグ、iPhoneケースといったニコアンドによるオリジナルコラボグッズが並びます。

クッピーラムネ、マルカワ(ガム)、鯱市(カレー煮込うどん)、キリマルラーメン、オリエンタルカレー、ビスくん(ビスケット)、ADERIA(食器)、チービー(イラストレーター)の8ブランドとコラボ
クッピーラムネ、マルカワ(ガム)、鯱市(カレー煮込うどん)、キリマルラーメン、オリエンタルカレー、ビスくん(ビスケット)、ADERIA(食器)、チービー(イラストレーター)の8ブランドとコラボ
「LOVENAGOYA」企画は7月17日~8月31日。店頭に設けられた「Editorial Space」は企画ごとに什器から作り込まれる期間限定企画専用の売り場
「LOVENAGOYA」企画は7月17日~8月31日。店頭に設けられた「Editorial Space」は企画ごとに什器から作り込まれる期間限定企画専用の売り場

ニコアンドがご当地ブランドとコラボするのは今回が初。どんな狙いがあったのでしょう?

「これまで原宿の旗艦店『ニコアンド東京』ではポップアップ(期間限定)企画を手がけてきたのですが、それ以外の店舗では初の試みです。mozoワンダーシティ店は昨年10月、ニコアンドの日本最大の店舗としてオープンしました。せっかく名古屋に新しい旗艦店を出したので、東京と同じことではなく、地元の人たちと一緒に地域を盛り上げる企画をやりたいと考えました」と店長の増田太一さん。

mozoワンダーシティはイオン系のショッピングモールで愛知県最大級の規模を誇る。ニコアンドの店舗は600坪でこちらも同ブランドの国内最大の旗艦店
mozoワンダーシティはイオン系のショッピングモールで愛知県最大級の規模を誇る。ニコアンドの店舗は600坪でこちらも同ブランドの国内最大の旗艦店

コラボ企画は初めてという老舗の名店も

「パートナーとなるブランド、メーカーは食、カルチャー、モノづくりなど幅広い分野をピックアップ。各社に飛び込みでアタックしました」と増田さん。その熱意を受けて、初めてコラボ企画に参加することになったのが味噌煮込みうどんの老舗「山本屋本店」です。

「鯱市」の土鍋とれんげのセット4290円。一般販売するのは今回が初めて
「鯱市」の土鍋とれんげのセット4290円。一般販売するのは今回が初めて

これまでも食品メーカーさんなど各方面からコラボの申し込みはあったのですが、すべてお断りしていました。実現したのは今回が初めてです」と同社営業企画担当の永田剛典さん。アパレルを中心とした企業から、しかもメインブランドの味噌煮込み店ではなくカレー煮込み専門店「鯱市」とのコラボの打診だったことにも驚いたといいます。「『鯱市』は1店舗だけで当社の姉妹店だと知っている人も少ない。しかし、担当のバイヤーさんが以前から何度も食べに来てくれていて、当社に対するリスペクトを感じられたのが決め手になりました」

雑誌の特集のような売り場。今後も地元ブランドとのユニークなコラボを

こうしてピックアップされた8ブランドは、全国的に知られるロングセラーもあれば、地元でも知る人ぞ知る存在もあり。キャラクターを全面に打ち出したかわいらしいアイテムもあれば、さりげなくアイコンをあしらったモノもあって、男性女性問わず幅広い世代に受け入れられそうです。

Tシャツ4290円、エコバッグ2640円、iPhoneケース440円など。各ブランドの特色を紹介するポップもある
Tシャツ4290円、エコバッグ2640円、iPhoneケース440円など。各ブランドの特色を紹介するポップもある

「今回の『LOVE NAGOYA』企画の売り場『Editorial Space』は、45日サイクルでテーマを変えて編集する“雑誌の特集や付録”のようなスペース。これをきっかけに今後も様々な名古屋のメーカーさん、クリエイターと一緒に商品を提案していきたいと思っています」と店長の増田さん。

ブランドの知名度に頼ったセレクトではなく、スタッフの思い入れのあるショップやメーカーにコラボを依頼しているところにも地域愛を感じられます。そのため、地元の人も気づいていなかった名古屋ブランドの新たな魅力が掘り起こされることも期待できそう。「今後、他の地域でも地元の皆さんとモノづくりに取り組んでいきたい」(増田さん)とのことなので、全国各地で有名無名のご当地ブランドがフューチャーされることが今から楽しみです。

(写真撮影/すべて筆者)

名古屋ネタライター

名古屋在住のフリーライター。名古屋メシと中日ドラゴンズをこよなく愛する。最新刊は『間違いだらけの名古屋めし』。2017年発行の『なごやじまん』は、当サイトに寄稿した「なぜ週刊ポスト『名古屋ぎらい』特集は組まれたのか?」をきっかけに書籍化したもの。著書は他に『サンデージャーナルのデータで解析!名古屋・愛知』『名古屋の酒場』『名古屋の喫茶店 完全版』『名古屋めし』『名古屋メン』『名古屋の商店街』『東海の和菓子名店』等がある。コンクリート造型師、浅野祥雲の研究をライフワークとし、“日本唯一の浅野祥雲研究家”を自称。作品の修復活動も主宰する。『コンクリート魂 浅野祥雲大全』はその研究の集大成的1冊。

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