Eテレ「デザインあ」放送休止 小山田圭吾氏が楽曲担当 NHK「総合的な判断で放送を見送った」
NHKは、7月20日朝に予定していた、デザインに関する子ども向け番組「デザインあ」の放送を急遽中止し、「ピタゴラスイッチ」に差し替えた。
「デザインあ」の楽曲制作を担当している「コーネリアス」こと小山田圭吾氏の過去のいじめ問題に関する一連の経緯を受け、「総合的な判断」で放送を見送ったと、NHK広報部は取材に対してコメントしている。
また、Eテレで同日朝に放送予定だった「JAPANGLE」(ジャパングル)も、小山田圭吾氏が楽曲を担当しているため、別の番組に差し替えたという。
「デザインあ」は、身の回りにあるものを、デザインの視点から見つめ直し、斬新な映像や音楽とともに子ども達に伝える番組。
Eテレの人気番組として10年以上放送が続いており、番組をテーマにした展覧会「『デザインあ』展」も開かれるなど、ブランドとしても定着している。これまでに、幼児教育に関する数々の賞を受賞するなど、専門家の評価も高い。
同番組の楽曲を担当している小山田氏は、東京オリンピックの開会式の作曲担当の1人でもあった。だが、過去の雑誌インタビューで、同氏が同級生や障害者へのいじめを告白していたことが発覚。「五輪の作曲者にふさわしくない」などと批判を集めた。
小山田氏は謝罪した上で、続投を表明。だが、その後も批判はやまず、小山田氏は19日夜、五輪開会式の作曲担当から辞任すると発表していた。
「デザインあ」の放送休止は、その翌朝だった。20日火曜日の午前8時35分、本来ならEテレで「デザインあ」が放送される時間帯に、「ピタゴラスイッチ」が放送された。
NHK広報部は、デザインあの放送休止について、「音楽を担当している小山田氏に関して、過去の記事の内容を認めていることや、一連の経緯を踏まえて、総合的な判断で放送を見送った」と説明している。
デザインあは、毎週月~水と日曜日の朝に放送されているが、今後の放送については「未定」という。「明日からすぐ再開するといったことはない」としている。