タイガース・安芸キャンプ 松田、守屋、田面がシート登板《2/9》
きのう9日は安芸キャンプ第2クールの最終日でした。それにしても寒かったですねえ!午前中は雪が降ったくらいで、晴れても寒いのなんの。最高気温は7度だったそうですが、お昼まではずっと3度以下でしたから。そりゃ手も足も感覚がなくなるほど冷えて当然でしょう。グラウンドでは手をこすりながらノックを受ける選手たち。またブルペンで見ていると、投げる時に息が白くなっていました。
試合直前の4投手がブルペンで
そのブルペンでは、あす11日の練習試合・西武戦で登板予定の4人をはじめ、計8投手がピッチング。あす先発予定の鶴投手が50球ちょうどを、スタメンマスクの小豆畑選手相手に投げています。ゲームピッチャーである玉置投手は藤井選手と組んで71球。藤原投手は101球、伊藤和投手は88球でした。みんな実戦さながらの、低めやコースを狙った投球だったと思います。
また横山投手が今キャンプ3度目のブルペン入りをし、捕手を立たせて30球。最後に左手中指のマメが潰れて出血したそうですが、久保投手コーチは「投げたら引っ掛かっただけなんで全然問題ない」と話していたので大丈夫でしょう。そのあと岩崎投手が立ち投げ50球とネットピッチング。小嶋投手も立ち投げで40球。これまではブルペンでマウンドの傾斜を使ってキャッチボールをしていましたが、この日は捕手を立たせての投球、終了後「やばい!足がプルプルします」と苦笑い。トラヴィス投手は70球投げたあとネットピッチング。
その間にメイングラウンドではフリー打撃が行われ、安藤投手、渡辺投手、高宮投手が登板。安藤投手は植田選手に29球を投げて安打性の当たりが4本、坂選手には28球を投げ安打性は2本。最後に坂選手の打ったサードゴロを新井選手が捕り、返したボールが背中を向けていた安藤投手の首に当たってしまったとか。一時は倒れた安藤投手ですが、問題はありませんでした。ご安心ください。
次いで渡辺投手は一二三選手に25球を投げて安打性1本、狩野選手には22球で安打性2本。ただしボールが合わせて25球もあったもよう。高宮投手は横田選手に23球で安打性の当たりが2本、田上選手には24球で安打性1本だったそうです。
キャンプ2度目のシート打撃
午後は、このキャンプ2度目のシート打撃が行われ、3人が登板しました。松田投手と守屋投手が交代で打者5人ずつの計10人に、そのあと田面投手が打者9人に投げています。なお守備は最初のグループ(松田、守屋、松田)が捕・小豆畑、三・新井、遊・植田、左・田上、中・横田、です。では打席結果を書いておきましょう。
◆松田
【岡崎】右飛 【俊介】二ゴロ 【一二三】右前打 【関本】中前打 【狩野】空振り三振
◆守屋
【坂】中前打 【藤井】見逃し三振 【岡崎】投ゴロ 【俊介】遊ゴロ 【一二三】空振り三振
◆松田
【関本】見逃し三振 【狩野】遊ゴロ 坂【四球】 藤井【右飛】 一二三【中前打】
後半は守備が捕・岡崎、一・一二三、三・藤井(坂選手が足を少し痛めたよう)、左・狩野、右・俊介です。
◆守屋
【横田】二ゴロ 【新井】空振り三振 【田上】中飛 【小豆畑】中飛 【植田】三内野安打
◆田面
【横田】遊内野安打 【新井】左前打 【田上】四球 【小豆畑】二ゴロ 【植田】遊ゴロ失策(藤本コーチ…) 【横田】左飛 【田上】捕ゴロ 【小豆畑】見逃し三振 【植田】左前打
松田、試合に向けて好感触
シート打撃に投げた3投手のコメントです。まず「結構寒かった!寒かったですねえ」と目をくるくるさせる松田投手。内容は打者10人に対して被安打3、奪三振2.与死球1の36球でした。初シート、どれくらいの力で?「真っすぐが通用するかどうか、もう力を入れて投げました。最初の方は考えながらで、ランナーが出て実戦に近い雰囲気だったので抑えようと思って」。この日投げたのは「真っすぐ、カーブ、チェンジアップ、それとスライダーを1球」だそうです。
試合に向けての手応えはあった?「まだ変化球も少ししか投げていないので、ブルペンでしっかり投げたい。きょうのシートバッティングである程度の感じはわかったから、投げられる気はします」と言ったあと「まだ試合になってみないとかわらないですけど」とつけ加えた松田投手ですが、感触はつかめたように見えます。
ちなみにバースデーだった8日は「みんながプレゼントをくれましたよ~」とニコニコ。「横山と守屋とトラヴィスから」。ケーキは?「横田が買ってきてくれた。コンビニしか売ってなかったっすわ!って。そりゃ夜なんだからケーキ屋さんとか閉まってますよね(笑)」と、横田選手のモノマネ入りで教えてもらいました。
初シートで「いい経験」守屋
初めてのシート打撃登板に「内角は結構決まったので、そこはよかったです」と守屋投手。打者10人に対して被安打2、奪三振3、無四球、36球でした。1軍経験者にも臆することなく投げていたのでは?「そこを気にすると無駄に力んじゃうので」。じゃあ力まずに投げられた?「いや~力んでました(笑)」 。インコースにもいっていた?「サインが出たからミットをめがけて投げた。内に決まったので、外もいけたと思います。全体的には球が高かった」。そういうインコース攻めは「持ち味にしたい」とのこと。
球種は?「真っすぐ、カーブ、スライダー、チェンジアップ。ツーシームは投げていません」。藤井選手の見逃し三振は真っすぐ、新井選手と一二三選手から奪った空振り三振はスライダーだったそうです。スライダーについて「思い通りになるのもあったけど、まだ満足はできていません。力んだり、上ずったりしたので」。現時点ではどう?「右打者以外の外真っすぐが決まる時もありましたが、決めたい時に決められないところも。そこを持ち味にしていきたいけど、きょうはあんまりよくなかった。右は外、左は内を攻められたら。もちろん右も内を狙えたら一番ですが」
新井選手が、真っすぐが動くと言っていたそうですよ。「勝手に動いています。右打者の内を狙った時は真っすぐいくんですが、真ん中に投げようとするとシュート気味になる。自分でもよくわかってないんで」。そうなんですね。でも握りは真っすぐだとか。そして、変化球主体でいくのかと聞かれ「試合によって変わります。僕の中で変化球をいっぱいということはありません」と答えています。
1軍クラスの選手を抑えたことは「まだキャンプ前半で体ができあがっていないと思いますが、抑えられたってのは自信になります。いい経験になった」という守屋投手。最後に「きょうは全体的に球が高かったので、たまに決まるのではなく、ほぼ決まるくらいにならないと1軍ではやれない。きっちり投げられるようにやっていきたい」と締めました。
田面、育成登録を受け止めて奮起
田面投手は打者9人に対して被安打3、奪三振1、与四球1の37球。初のシート打撃登板で「悪くはなかったですね。まだバラつきはありますが、去年よりまとまっているかなと。もうちょっと…ですけど。よくなってきていると思います」という感想。育成選手となった今季は「こういう状態になってしまったので、それなりの気持ちを持って臨んでいかないと、同じ繰り返しになってしまう。それを受け止めてやっていくしかない」と言います。
伊藤和投手も育成契約になったけど、すぐ支配下選手に再登録されましたから。「そうですね。できれば早く戻れるようにと思っています。しっかりやっていかないと」。背番号116からの巻き返し、今季にかける思いは相当強いはずです。
初実戦は1番・横田、4番・新井、9番・植田
久保投手コーチは「守屋、よかったですよ。臆せずにバッターと対戦したというのは収穫。バラバラになって見失うことなく、自分のやりたいことがやれてよかった。松田も順調です」。古屋監督も「ストライクも入ったし、スライダーがよかったね。右打者はイヤだろう。球威で抑えられるピッチャーじゃないから、右打者へのインコースの出し入れができるようにならないと。外のスライダーを生かすためにも」と守屋投手についてコメント。
そして第3クールでの練習試合に話がおよび、古屋監督は「守屋は11日は投げない。14日あたりになるのかなあ。11日はピッチャー4人(鶴、玉置、藤原、伊藤和)で松田と守屋は予備。新井良太はこっちで出ます。3打席。4番サードやろね。きょうアメリカンノックをやって心配することもなかったし、こちらとしては(沖縄に)送り出せる状態ではある。11日で3打席と守備をやってみて、12日や13日に疲れが出なければ」と説明がありました。
第2クールを振り返って、実戦に向け楽しみな選手は?との質問で「横田は第1クールよかったけど、第2クールは下半身がへばっていた。我々も期待してるからね。どんどんハードルが高くなっていくのはいいことだけど。植田が、なんだかんだついてきてる。多少へばったこともあったけど。9番ショートです」と古屋監督。これは「何番打ちたい?って聞いたら、植田が『僕は9番ですか?』と聞き返してくるので、じゃあ9番」というやり取りがあったとか。
きのうの時点で決まっているのは「1番 横田、4番 新井、9番 植田」だそうで「内野が足りない?岡崎にやってもらわないとな。本人には行ってあるよ。森越は14日、15日には出られるかなあ。一二三はファースト。藤井と関本はベンチに入らない」というのが古屋監督の話でした。
きょう10日はお休みですが、10人以上の選手が安芸ドームにやってきて練習しています。その様子はあすの記事で出させていただきます。