【河内長野市】ペンギン体操、南海バスの社長さんも踊っていた!南海バス河内長野営業所を見学してきました
河内長野市の子ども子育て綜合センター「あいっく」が企画したペンギン体操のYoutube番組。子どもたちが好きな業種の事業所で、その職員の皆さんが踊るというもので、先日南海電鉄で体操が行われているという記事を紹介しました。
ところが、今度は南海バスでも同じようにペンギン体操をしているという動画を見つけました。
南海バスといえば、私が市内の移動で最も多く使う公共交通のひとつ。先日もモックルMaaSで南海バスを利用しました。それだけなじみがある交通機関なので、せっかくだからと、河内長野営業所に取材させていただきました。
というわけで、河内長野駅からバスで5分の、錦町の南海バス河内長野営業所のバス停に来ました。
南海バス長野車庫前のすぐ隣には、バスが停まっている車庫と河内長野営業所があります。
それでは、中に入ってみましょう。
広い車庫内です。営業所の建物を探していると、
敷地の奥の方に、ようやく建物を見つけました。
営業所内では、所長をはじめ副所長、本社課員の3名の方からお話を伺いました。
この時にいただいた資料によれば、南海バス河内長野営業所は1964(昭和39)年1月31日に開所したそうです。現在は所長、副所長のほか、6名の主任と75名の運転手、2名の技術職員が在籍しているそうです。
現在のバスの車両数は約40あるそうです。
こちらが河内長野営業所が担当するバスの路線図です。河内長野市が中心ですが、一部他市(富田林市、堺市、和泉市、大阪狭山市、千早赤阪村)にも路線があります。
ちなみに南海バスの営業所は河内長野のほかには堺(堺市堺区)、東山(堺市中区)、泉北(堺市南区)、光明池(和泉市)、空港(泉佐野市)に営業所があります。
また系列の南海ウイングバスは、岸和田から泉南方面で運行しているとのこと。加えて高速バスや関西空港に向かうリムジンバス(関西空港交通)があります。
なお、高野山で運行しているバスは、南海りんかんバスで同じ南海グループですが、南海バスとの系列は別です。
ペンギン体操に参加したきっかけは、今年の新年の集いがきっかけだったそうです。島田市長からお誘いがあり、「子どもが憧れる職業の人に体操をしてほしい」という話から南海バスの社長を含めて参加することになりました。
ちなみにペンギン体操でセンターを担当したのが、藤原隆社長とのこと。右手が所長です。
また最初にモックルバスから出てくるシーンがありますが、あれは藤原社長の案だったそうです。
ペンギン体操は、事前にそれぞれが参考ビデオを見たのち、当日、あいっくのスタッフさんの見本に合わせてみんなで練習したそうです。
撮影した時間は昼過ぎで、ちょうどバスが出ていて開いているスペースがあったので、外で踊ることができたとのこと。
さて、ペンギン体操の動画の最後の方のメイキングにも出てきますが、長野営業所内の車庫を見るとバスの車両以外にもいろいろなものがあります。
ひとつはガソリンスタンドです。
専属のガソリンスタンドで、常に満タンにして快適な運行ができるわけですね。
こちらはバスの車体を洗浄する装置(洗車機)です。通常の乗用車と違いバス用なので、びっくりするほど大きいです。
どのくらいの大きさのものなのか比較するために、所長に立っていただきました。ほんとに大きな洗車機ですね。
さて、遠くに緑色のバスが見えます。あれは昔のバスの塗装を復刻したものなんだとか。
緑の復刻バスは、富田林市のワクチン会場との移動のために一時的に利用されたバスなのだそうです。
今後は原則使用しないそうですが、営業所内に保管するそうです。
さてもうひとつ青いバスがありました。これはかつて鳳シャトルバスと呼ばれていたそうです。
河内長野とは直接関係がありませんが、このシャトルバスは堺東駅とJR鳳駅を結ぶ堺市では重要なバス路線でした。副所長は元々運転手だったこともあり、かつて鳳シャトルバスの乗車経験もあるのだそうです。
元運転手だった副所長ということなので、乗客にメッセージがないか聞いてみたところ、「とにかくバスが止まるまで席を立たないでほしい」とおっしゃっていました。
足が不自由などの理由で、バスの乗り降りに時間がかかるのを気にして、停留所に停まる前に早めに立とうとする乗客がいるそうで、これは事故の元なので絶対にやめてほしいということです。
停車してからゆっくり立って歩いても、バスの運行に大きな影響はないので安心してほしいとのことでした。
また所長からは「とにかくバスをもっと積極的に利用してください」とのことでした。かつてと比べてバスの利用者が減少しているそうで、コロナ禍で外出を控えたり、在宅勤務となって通勤の人が少なくなったなど、かなり影響しているそうです。
この状態がすすんで採算が合わなくなると、昨年3月で運行停止となった石見川線のように、バス路線が無くなる可能性も出ないとは限りません。
バスは免許返納などで車移動できなくなった後の大切な足でもあるわけですから、市民の皆さんにどんどん利用してほしいなと思いました。
そんな市民の足であるバスを安全に運行するためには、きちんとした整備が必要です。車庫の横に整備工場がありました。
タイヤが多く置いてあります。バスを運行するにはタイヤの存在は必要不可欠。保守点検で少しでもタイヤに問題があれば交換することになりますし、日ごろからタイヤの摩耗状態などもしっかりと確認しているわけですね。
ちなみにこれだけのタイヤがあるのは、ちょうど季節の変わり目だから。また寒さがぶり返すかもしれないので、時期を見て冬用のタイヤから変更するために用意しているとのことでした。
タイヤだけではありません。バスに何かがあればここで点検が行われます。市民の足として安全に運行するためには大切なこと。
また興味深い話として、金剛山ロープウェイ方面などでは、冬期になると道路が凍結してバスが安全に運行できないときがあります。前日までにそれがわかれば、営業終了後の夜中に所長以下職員の皆さんが凍結が心配される場所に行くそうです。
そして現場では、朝までかかって融雪剤(塩化カルシウム)を撒いて、路面凍結を防ぐ作業をしているそうです。それはこうしてお話を聞くまで知らなかったこと。いつもバスを利用させていただいている者として、こういった努力の数々には頭が下がります。
なお、5月14日に先着順の10家族限定で、バス営業所見学会が行われる予定です。ここではバスの運転手の一日を紹介しながら、実際にバスの中に備えられているものについての紹介があるそうです。
見学会はあいっくを経由して募集するそうなので、興味のある方はあいっく(外部リンク)に問い合わせしてください。
さらに先日モックルMaaSを利用してデジタルチケットでお得に南海バスを利用しましたが、同様に金剛山ハイキングデジタルきっぷ(外部リンク)を販売しています。電車とバスが一体化したチケットで、お得に金剛山の登山ができるというわけです。
なお、従来のワイドモックルカードは、定期券売り場で月〜土曜日10:00~19:00まで(13:00~14:00を除く)で引き続き販売しています。
ということで、南海バス河内長野営業所にお邪魔して、いろいろお話をお伺いしました。
ペンギン体操が行われた現場とそのときの心境のお話を聞きながら、南海バスが河内長野市内にとっていかに重要な交通の足なのか、改めて気づかされた気がしました。
南海バス河内長野営業所
住所:大阪府河内長野市錦町25番10号
アクセス:南海河内長野駅からバス 長野車庫バス停下車すぐ
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