テイラー・スウィフトがビリオネアに。34歳女性が本業だけで達成した凄さ
驚異的な人気を誇るテイラー・スウィフトが、数字でもその偉大さを証明した。「Forbes」のビリオネアリストに、初めて仲間入りを果たしたのだ。
今年3月8日時点で、スウィフトの資産総額は11億ドル。今回、「Forbes」から正式にビリオネア認定をされたわけだが、実際に資産が10億ドルを超えたのは昨年10月だったとされる。昨年3月にアリゾナ州でスタートしたEras ツアーのチケットが各地で完売し続け、そのツアーを撮影した映画「テイラー・スウィフト THE ERAS TOUR」がアメリカでナンバーワンデビューを果たした頃だ。
今年12月まで続くEras ツアーは、昨年末までに10億ドルを売り上げている。コンサートツアーが10億ドルの売り上げを出したのは、史上初めて。また、全世界で2億6,000万ドルの興行収入を得た「テイラー・スウィフト THE ERAS TOUR」は、ハリウッドのスタジオを通さず自前のスタッフで製作、劇場チェーンAMCと直接交渉して公開したため、ほとんどがスウィフトの取り分となっている。劇場公開を終えた後にはDisney+が7,500万ドルの大枚をはたいて世界配信権を獲得し、スウィフトはここでも大きく儲けた。
今月11日には、最新のアルバム「The Tortured Poets Department」のリリースが控えている。このアルバムと残りのツアーで、彼女の資産はさらに増えることになるだろう。そんなふうに、投資、売却などに頼らず、音楽、映画という本業のみでビリオネアのリストに入ったことも、「Forbes」は特筆すべきだとしている。
たとえば、ジョージ・ルーカスは2012年にルーカスフィルムを売却し40億ドルを、ピーター・ジャクソンはビジュアル・エフェクツ会社WETAの一部を2021年に売却して10億ドルを得た。キム・カーダシアンはコスメ会社KKWビューティを2020年にコティに売却(その後このブランドは閉鎖)。リアーナも、コスメブランドとランジェリーブランドで稼ぐ。Jay-Zも、シャンパンのブランドの所有権の半分をLVMHに売って3億ドル以上を得たとされる。
しかも、スウィフトは女性だ。リスト入りしたセレブ14人の中、女性はほかにオプラ・ウィンフリー、カーダシアン、リアーナのみ。また、34歳のスウィフトは、この中で最年少でもある。
そんな彼女に対し、ソーシャルメディアには、「おめでとう!」、「ビジネスウーマンとしても成功したエンターテイナー。お手本だ」、「何もないところからここまで登りつめた彼女はまさにアメリカンドリーム」など、賞賛のコメントが寄せられている。彼女の影響力はトランプ前大統領をも恐れさせていることから、「トランプはイラついているだろうね」という声もあった。たしかに、多額の保証金を裁判所に支払うのに苦労し、実はそんなにお金がないことがバレたばかりのトランプにとっては、面白くないニュースに違いない。リアリティ番組で名を馳せたカーダシアンと比べて「ぶつぶつ言っているだけのカーダシアンと違い、彼女は芸術で資産を作り上げた」、「彼女はここで終わらないよ。トリリオネアになるまで頑張るはず」と、スウィフトの仕事熱心さと野望を讃えるコメントも見られる。
スウィフトは2006年にデビューアルバムをリリース。これまでに10枚のスタジオアルバムを発表した。2010年にはゲイリー・マーシャル監督の「バレンタインデー」で映画デビュー。以後、「ギヴァー 記憶を注ぐ者」、「キャッツ」、「アムステルダム」などの映画に出演してきた。この後には、自ら脚本を書き下ろした長編映画を監督するプロジェクトもある。製作配給には、アワードシーズンで毎年大健闘するサーチライト・ピクチャーズが決まっている。
数々のロマンスで、ゴシップを騒がせてもきた。現在の恋人はカンザスシティ・チーフスのトラヴィス・ケルシー(34)。NFLのスター選手である彼も、選手としての年俸、広告出演料、テレビ出演料などで、およそ3,000万ドル(45億円)の資産を所有するとされる。
今年の「Forbes」ビリオネアリストに入ったセレブリティは、以下の通り。
ジョージ・ルーカス(79)55億ドル
スティーブン・スピルバーグ(77)48億ドル
マイケル・ジョーダン(61)32億ドル
オプラ・ウィンフリー(70)28億ドル
Jay-Z(54)25億ドル
キム・カーダシアン(43)17億ドル
ピーター・ジャクソン(62)15億ドル
タイラー・ペリー(54)14億ドル
リアーナ(36)14億ドル
タイガー・ウッズ(48)13億ドル
レブロン・ジェームズ(39)12億ドル
マジック・ジョンソン(64)12億ドル
ディック・ウルフ(77)12億ドル
テイラー・スウィフト(34)11億ドル