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携帯電話加入数2億2186万件、携帯電話・PHSなどで245.6%の普及率…携帯電話の最新普及実態

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
今や仕事でも欠かせない存在の携帯電話。その普及状況は(写真:アフロ)

総務省は2024年6月に電気通信サービスの契約数やシェア動向に関する現状をまとめた報告書「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第4四半期(3月末))」を発表した。その内容から日本の携帯電話の普及状況の推移と現状を確認する。

今回発表された報告書によると、2024年3月末時点、つまり2023年度末の携帯電話契約数は2億2186万件、PHSは0万件(2023年3月末でPHSの音声通話・データ通信サービスはすべて終了している)、さらにBWA(Broadband Wireless Access、広帯域移動無線アクセスシステム。代表的なのがWiMAX)が8791万件で、合わせて3億977万件となり、直近の国勢調査となる2020年国勢調査における日本の総人口1億2614万6099人に対して245.6%の値(老若男女を問わず)を示すこととなった。また、PHSやBWAをのぞいた携帯電話に限っても175.9%で、100%を突破している(下記グラフの過去の値は、それぞれの調査時における最新の国勢調査の結果を用いている)。

↑ 携帯電話・PHS・BWA加入数(万件)
↑ 携帯電話・PHS・BWA加入数(万件)

↑ 携帯電話関連の加入数に対する人口普及率
↑ 携帯電話関連の加入数に対する人口普及率

この数年「携帯電話+PHS+BWA」の上昇幅が大きくなっているが、これは高齢層への携帯電話の普及の加速化(「家族割」など、通話料金が格安・無料になる世帯向けサービスの浸透)、スマートフォンの普及に伴う「従来型携帯電話」「スマートフォン」の2台持ちによる契約数の上乗せ、さらにはBWAの浸透、そして未成年者への携帯電話、特にスマートフォンの普及率上昇など、複数要因が挙げられる。携帯電話のみでの単純試算による普及率は2012年3月末時点で100%を超えたが、その後も上昇は継続されており、2024年3月末では175.9%にまで至っている。

携帯電話のみの普及率をもう少し幅広い期間を対象としたグラフで示すと、次の通りとなる。

↑ 携帯電話人口普及率(PHSやBWA除く)
↑ 携帯電話人口普及率(PHSやBWA除く)

1995年以降の加速度的な上昇、2003年からのやや落ち着いた流れ、そして2012年あたりからの再加速的な上昇が手に取るように分かる。

今件はあくまでも単純に頭割りした結果としての普及率の動向だが、実態としては高齢層を中心に、一部年齢階層で普及率が低迷しているのも否定できない。そしてそれはデジタルデバイド(技術的格差)の問題にもつながる。今後スマートフォンの普及率の上昇で、この年齢階層間のギャップ問題が少しでも解決できると喜ばしいのだが。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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