九州で線状降水帯が発生中、極めて危険な状態で土砂災害などに厳重警戒を
危険な線状降水帯が発生中
昨夜は鹿児島県の甑島で50年に一度の大雨となっているとの情報が気象庁から発表されましたが、現在は熊本、あるいは鹿児島から宮崎にかけて、東西に連なる線状の活発な積乱雲の集団、線状降水帯が発生して、この周辺で1時間に80ミリ前後の猛烈な雨が降り続いています。
きょう午前2時までの3時間雨量は、アメダスにより、熊本県水俣で142.5ミリを観測したのをはじめ、解析雨量では鹿児島県伊佐市や熊本県水俣市、津奈木町などで170ミリ前後を観測しており、気象庁から鹿児島、熊本、宮崎に新たな大雨情報が次々に発表されている状況です。
土砂災害は極めて危険なレベル
この集中的に降っている大雨により、気象庁が発表している土砂災害の危険度分布では、最も危険度の高い極めて危険という濃い紫色が熊本県の水俣市、津奈木町、人吉市、あさぎり町などに出されており、これは警戒レベル4の中でも最も危険な状態と言え、すでに大きな土砂災害が発生している可能性も考えられる状態です。
午前3時現在、熊本県、鹿児島県、宮崎県に土砂災害警戒情報も出されていますので、すぐにでも安全な場所に避難を心がけたいところですが、今は真夜中で、避難することはかえって非常に危険な場合があります。
ですから山やがけの近くに住んでいる方は、なるべく崖の近くからは離れた部屋、あるいは2階などなるべく高い所に移動する(垂直避難)することも重要です。
さらに同じような地域で、浸水の危険度や中小河川の洪水の危険度の高まっている所があります。
この線状降水帯の今後の予想は極めて難しく、仮に同じような地域に今後も居座ると、一段と危険度が高くなることが考えられますので、気象庁の今後の雨の予想などを活用して、実況監視に努めてください。