大型台風8号 関東の交通機関やオリンピックへの影響は
大型の台風8号は、27日(火)、東北地方から茨城県、千葉県に上陸する可能性が高くなってきました。今回の台風の特徴は、下層から上層まで風の向きがバラバラで渦を巻く力が弱いため、あまり発達はしないものの、強風域(風速15メートル以上)が1000キロ以上ある大型台風だということです。また、台風の中心付近よりも中心から離れた所に活発な雨雲があるため、台風が近づく前の26日(月)夜から東北と関東は大雨のおそれがあります。
上記の図にあるように、関東から東北の太平洋側では100ミリ以上の大雨になる所もありそうです。
また、26日(月)夜から次第に風も強まり、関東・東北に最も接近する27日(火)は、沿岸部を中心に雨、風ともに強く大荒れの天気となりそうです。都市型浸水(アンダーパスの浸水、地下街への浸水)や、川の氾濫、土砂災害に警戒が必要です。ハザードマップの確認や避難場所、停電への備えなど今のうちにするようにしてください。
関東の交通機関への影響は(26日夜から27日)
◆鉄道への影響(遅延または一部運休の可能性)
茨城県内各線、千葉県内各線など
◆道路への影響(速度規制や一部区間で通行止めの可能性)
レインボーブリッジ、横浜ベイブリッジ、東京ゲートブリッジ、東京湾アクアライン、東北道、常磐道、横浜横須賀道路、京葉道路など
◆航空(遅延または欠航の可能性)
羽田、成田国際空港発着便
オリンピックへの影響は(27日の競技)
27日(火)に行われる競技に影響が出そうです。
カヌー、サーフィン、セーリング、トライアスロン、ビーチバレー、また横浜スタジアムで行われる日本対アメリカのソフトボール決勝戦などにも影響が出そうです。
夏季のオリンピックで台風による影響は今までにありません。コロナに加え、台風接近もある過去に例のないオリンピックとなりそうです。
台風の進路も異例
夏の台風は太平洋高気圧の縁を流れる風に乗って、北上してきますが、今回はその太平洋高気圧が北に偏っているため、北と東には高気圧の壁がある気圧配置です。さらに、日本の南海上には寒冷低気圧があって、この周りを吹く風に乗って、南東から北西に進み、珍しい進路をとる見込みです。
もし、茨城、福島、宮城に上陸となると、統計開始以来、初めてのことになります。
最新の台風進路図⇒https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#6/35.192/145.459/&elem=root&typhoon=TC2111&contents=typhoon