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マイナーリーグでシーズン100盗塁以上はここ20年で3人目。その前の2人はメジャーリーグで何盗塁!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーキス・グリッソムJr.(左)とチャンドラー・シンプソン Feb 3,2024(写真:REX/アフロ)

 9月8日、タンパベイ・レイズのマイナーリーガー、チャンドラー・シンプソンは、AAの試合で二盗と三盗、二盗を成功させ、シーズン盗塁を102とした。A+の32試合で31盗塁と、AAの75試合で71盗塁だ。

 マイナーリーグ・ベースボールによると、2005年以降にマイナーリーグでシーズン100盗塁以上は、シンプソンが3人目、延べ4度目。その前の2人は、2011~12年に103盗塁と155盗塁のビリー・ハミルトンと、2012年に101盗塁のデライノ・デシールズJr.だという。

 ハミルトンは、2011年がAの135試合で103盗塁、2012年はA+の82試合で104盗塁と、AAの50試合で51盗塁を記録した。2012年のデシールズJr.は、Aの111試合で83盗塁と、A+の24試合で18盗塁だ。

 メジャーリーグ通算は、ハミルトンが2013~23年に326盗塁、デシールズJr.は2015~21年に111盗塁。2人とも、盗塁王は獲得していないが、ハミルトンは、2014~17年に4シーズン続けて55盗塁以上。2023~19年の計299盗塁は、2010年代の3位に位置する。デシールズJr.は、2017年に30盗塁まであと1に迫った。ちなみに、父のデライノ・デシールズは、1990~2002年に463盗塁を記録した。

 今シーズン、ハミルトンはメキシカン・リーグ、デシールズJr.は独立リーグでプレーしている。現在の年齢は、34歳と32歳だ。それぞれ、9月9日と8月16日に誕生日を迎えた。

 シンプソンは、2022年のドラフト2巡目・全体70位。センターを中心に守り、今シーズンは、102盗塁の他に、打率.356と出塁率.412、1本塁打、OPS.812を記録している。

 なお、上の写真でシンプソンと並んでいるマーキス・グリッソムJr.は、2022年のドラフトで、ワシントン・ナショナルズから13巡目・全体381位指名を受けた。彼らは、ジョージア工科大でチームメイトだった。

 今シーズン、グリッソムJr.は、A+とAAでリリーバーとして投げている。父のマーキス・グリッソムは、1989~2005年に429盗塁。1991~92年は、76盗塁と78盗塁を記録し、2シーズン続けて盗塁王を獲得した。

 なお、メジャーリーグでシーズン100盗塁以上の選手は、5月に書いたこちらの記事にリストを掲載した。

「25盗塁に到達し、シーズンはまだ4分の1未満。赤いスピードスターは100盗塁を超えるペース」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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