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エンジェルスにDFAとされた投手がカーディナルスでもDFAに。その間には昇格できずに退団も

宇根夏樹ベースボール・ライター
ライアン・テペーラ(セントルイス・カーディナルス)Jul 19, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月20日、セントルイス・カーディナルスは、外野手のタイラー・オニールを60日間の故障者リストから復帰させ、入れ替わりに、リリーフ投手のライアン・テペーラをDFAとした。

 テペーラのDFAは、今シーズン2度目だ。5月中旬に、ロサンゼルス・エンジェルスの40人ロースターから外された。テペーラは、1ヵ月後にテキサス・レンジャーズとマイナーリーグ契約を交わしたが、昇格することなく、今月中旬にオプト・アウトの権利を行使。こちらも、マイナーリーグ契約でカーディナルスに入団した。

 レンジャーズのAAAで投げた7試合は、いずれも無失点ながら、メジャーリーグでは失点が相次いでいる。エンジェルスの10登板は、8.2イニングで9失点(自責点7)。カーディナルスの2登板は、どちらも1点ずつ取られた。年齢は35歳だ。

 ただ、昨シーズンは、59登板で57.1イニングを投げ、防御率3.61を記録した。後半の23登板に限れば、22.0イニングで防御率2.86だった。

 カーディナルスを退団した場合、メジャーリーグ契約を得ることはできそうにないが、マイナーリーグ契約なら、迎え入れる球団があってもおかしくない気がする。これから、トレード・デッドラインまでにリリーフ投手を放出する球団にとっては、その穴埋めの候補となり得る。

 カーディナルスも、そう考えていたのかもしれない。地区首位とは10ゲーム離れていて、ワイルドカードの3番手とも9.5ゲームの差があり、ブルペンのメンバーのうち、ジョーダン・ヒックスクリス・ストラットンは、オフにFAとなる。

 テペーラは、今シーズンが2年1400万ドルの2年目だ。年俸700万ドルの大半はエンジェルスが支払うので、他の球団からすると、金銭の負担は皆無に近い。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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