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【宮城県 松島町】寒い季節が見頃!紅白の椿がのびのび生育している島 [福浦島]

Molly Chibaフリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

艶やかで濃い緑色の「ピンッ」と張りのある葉っぱ。
それらの丈夫な葉を携えながら、見るものの心を捉える「椿(つばき)」の花。
そのくっきりとした紅または白色の表情は、周囲をパッと明るくするチカラがある。
それは少し、薔薇(ばら)とは違った華やかさ。
椿は薔薇のように棘(とげ)などで自分を守らなくても、堂々として凛とした強さがある。

▲ 少し花が内側にすぼまっている形状をしているのは一般的な「椿(つばき)」
▲ 少し花が内側にすぼまっている形状をしているのは一般的な「椿(つばき)」

冬から春先にかけて開花する椿だが、実は寒椿(かんつばき)とも呼ばれている山茶花(さざんか)と、とてもとても似ている!通常の椿は、花が開いた状態の場合でも少し内側に丸みを帯びた形状になるが、寒椿(山茶花)は手を広げたように開花する(※その他にもいくつかの見分け方が存在する)。

さて、椿が見ごろを迎える時期に、紅白の2種類(通常の紅色の椿と白椿)を観察することができる、おすすめの場所を紹介していこう!

▲ 子供の頃に歩いたこの橋の手すりはとても高い位置に感じたものだが、現在では腰の高さほどしかない。福浦島の歴史は相当長いのだ。
▲ 子供の頃に歩いたこの橋の手すりはとても高い位置に感じたものだが、現在では腰の高さほどしかない。福浦島の歴史は相当長いのだ。

その場所とは、宮城県松島町の福浦島(ふくうらじま)。
現在、大人200円(2023年2月時点)で島全体を自由に散策できるようになっていて、島内には小さなお茶屋さんに、腰掛けることができるベンチも有り。そして綺麗に整備されているトイレもあるので安心だ。
そして注目したいのが、海風に強い自然植物がなんと約250種類も生育中。なので、草木などの植物や、野鳥などに興味がある方は、ちょっと早起きできた日にでも自然植物を見ながら島内をぐるりと一周散歩するだけでも、相当楽しめる場所だ◎

▲ 「福浦島」の全貌が明らかに・・・!
▲ 「福浦島」の全貌が明らかに・・・!

入り口には全体の地図が掲示されているので、まずはどこから見たいのかを確認して進もう。
さて、紅白の椿を観察できる場所は、上記地図の赤い丸で囲んでいる付近。
島内では「多目的広場」と呼ばれていて、この案内板から徒歩5分程度で行ける場所だ。

全体的に冬から春にかけては、島のいたるところで椿を発見できるのだが、大体が一般的な紅色の椿。白椿の姿は、あまり頻繁には見かけないため貴重だ。(「え!家の庭に白椿ありますよ」という方いらっしゃったら、それはそれはとっても素敵です!)

▲ 福浦島の「多目的広場」。ベンチもあるので暖かい季節にはお弁当を持ってピクニックも◎
▲ 福浦島の「多目的広場」。ベンチもあるので暖かい季節にはお弁当を持ってピクニックも◎

多目的広場は広く芝生で覆われていて、その敷地内には小さな花壇や、砂浜(島なので)もあるので、春から夏にかけてなど、お子様と一緒に過ごす場所としてもおすすめだ。
そして椿だが、広場の周囲を取り囲むように背の高いものから低めのものまで、ぐる〜りと、のびのびと生育中だ。

▲ この椿の木は、かなり背が高く全体を撮影できず。実は木のてっぺんに、野鳥のキツツキがちょこんと休憩。
▲ この椿の木は、かなり背が高く全体を撮影できず。実は木のてっぺんに、野鳥のキツツキがちょこんと休憩。

この撮影をした時には第一弾の開花が終了する頃で、三分の一程度の花が茶色に変わっていた(※2023年2月24日時点)。そして、開花を待ちきれないほどの大きなつぼみが、続々と順番待ちをしているかのように、木々から顔を出していた。

▲ 白椿の花言葉は「完璧な美しさ」のような意味があるそう!
▲ 白椿の花言葉は「完璧な美しさ」のような意味があるそう!

そして、白椿はというと開花秒読みの状態で紅椿のお隣で、じっくりと待機中。
白椿の木はそんなに多くないのだが、数本の木それぞれが、これまた大きいこと!
高さがあるので、純白の花が咲いた時にはベンチなどにちょっと上がって、写真を撮ると良いかもしれない。

▲ 「福浦島」の椿
▲ 「福浦島」の椿

まだ雪が残る季節に見ごろを迎える「椿」。
寒さが残る気温の中で、ダウンコートのポケットに手を入れながらも、
美しい紅白の椿を眺めるのは、これまたいいもんだ。

名称:福浦島(ふくうらしま)
住所:宮城県宮城郡松島町松島仙随39-1
開放時間:8:00 - 17:00
営業時間:年中無休
※島内への入場はチケット購入が必要です(大人200円 / 小人100円 *2023年2月時点の料金)

フリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

Molly Chiba|日本出身|2022年2月からフリーランスのライターとして独立。日本と英国を拠点に活動中。日本国内の地域ニュースやコラムのほかに、日・英のサッカーに関するコラムを『Football Tribe Japan』に執筆中。2024年8月の「地域クリエイターMVA(Most Valuable Article)」を受賞。珈琲と自然と動物が好きです。

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