オジュウチョウサンと武豊騎手のコンビ決定後、有馬記念に向けキセキ、クリンチャーら続々と鞍上発表
オジュウチョウサンと武豊騎手のコンビ発表後、続々と有馬参戦を表明
11月30日、有馬記念に出走予定のオジュウチョウサン(牡7、美浦・和田正一郎厩舎)は武豊騎手とのコンビで挑むことが発表された。
有馬記念まであと3週間となり、各陣営は調整のピッチをあげているところだ。そして、オジュウチョウサンに続いて有馬記念でコンビを組むジョッキーも続々と発表されている。
12月2日現在、有馬記念への参戦を表明、または参戦を視野に入れている馬は以下のとおり。フルゲートは16頭だ。
オジュウチョウサン
キセキ
クリンチャー
サウンドオブアース
サトノダイヤモンド
シュヴァルグラン
スワ―ヴリチャード
パフォーマプロミス
ブライトワンピース
マカヒキ
ミッキーロケット
モズカッチャン
レイデオロ
クリンチャーは福永祐一騎手へスイッチ
クリンチャー(牡4、栗東・宮本博厩舎)はこの秋、フランス遠征(フォア賞と凱旋門賞)の2戦は武豊騎手とコンビを組んでいた。しかし、武豊騎手はオジュウチョウサンへの騎乗が決まったため、有馬記念では福永祐一騎手を新しいパートナーに迎えることになった。
そこで、12月12日(または13日)の1週前追い切りはウッドチップコースで、翌12月19日(または20日)の当週の追い切りは坂路で行い、それぞれに福永騎手が騎乗することになった。
「コース形状のウッドチップと坂路。タイプの違う2つのコースの両方に乗ってもらって、それぞれの感触をつかんで欲しいのでお願いしました。」(宮本師)
凱旋門賞遠征が大きなダメージとなる馬も少なくないが、クリンチャーの場合はそういった心配はあまりしなくても良さそうだ。もともと叩き良化型でレースを使い続けて調子が上がってくるタフな体質。11月15日に栗東トレセンに戻ったが、その体を見て筆者は驚いた。実に垢抜けており、今まさに完成期といった印象を受けたからだ。しかも、クリンチャーはもともと冬場に強い。今回の有馬では格好の狙い頃と筆者はみている。
「帰国後は鳥取県の大山ヒルズでしっかりケアしてもらっていました。そのおかげで今回、本当にいい状態で帰ってきてくれましたよ。」(宮本師)
キセキ、川田騎手とのコンビを続戦。今シーズン4戦目で奇跡見せるか
キセキ(牡4、栗東・中竹和也厩舎)はこの秋冬シーズンは毎日王冠、天皇賞(秋)、ジャパンカップに続く4戦目となる。ジャパンカップの直後はこれといったダメージはみられなかったが、陣営は「連戦による見えないダメージを心配していた」(担当の清山助手)ため、出否については慎重に検討を重ねていた。
「2日朝、ジャパンカップの後に坂路で初めて追い切った(調教タイムは61.7-43.3-27.4-13.4)ところ、大きなダメージが感じられなかったことから有馬記念への参戦を決定しました」(辻野助手)
陣営の調教パターンからみて、有馬記念に向けてはこれを含めて計6本の追い切りがかけられるとみられる。
ジョッキーは引き続き川田騎手とコンビを組むことが発表された。この秋からのコンビ結成だが、この3戦で川田騎手はキセキをすっかり手中に入れている。特にジャパンカップではアーモンドアイに敗れたものの、負けて強しと思わせる力強い逃げをみせた。昨年の覇者・キタサンブラック同様の逃げ切りが見られるか、注目したい。
ラストランとなる2016年優勝馬サトノダイヤモンド。有馬後は種牡馬に転身
サトノダイヤモンド(牡5、栗東・池江泰寿厩舎)は有馬記念を最後に種牡馬になることが決定している。繋養先は北海道・安平町の社台スタリオンステーションが予定されている。
サトノダイヤモンドはしばらく4歳時の凱旋門賞挑戦でのダメージが残っていたが、ようやくここにきて回復傾向にある。ラストランでコンビを組むのはオーストラリアのブレントン・アヴドゥラ騎手に決まった。
最後にGIを勝ったのは2016年の有馬記念。逃げるキタサンブラックを最後の最後でとらえた、あの力強い末脚の復活はみられるか?最後にもうひと花、咲かせて欲しいものだ。