「紛失」「置忘れ」を減らすのは注意や努力じゃなくてスマートタグだ
片っ端からすぐ忘れる、身体が痛いのは日常茶飯事。老眼でスマホ文字はは超BIG。そんなシニアの日々をITでもっと便利で快適なものにしたい!シニア世代突入間近な筆者が、高齢の親と自分自身のため、シニア世代の生活改善に役立つガジェットやネットサービスを探し回って紹介します!
「くーっ、またやってしまった!!!」
イベント会場に名刺入れを忘れてきてしまう、財布を持たずに外出してしまった、手帳が見当たらない…。今来た道をとぼとぼ戻りながら、あるいは家中大捜索をしながら、自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
「いい年して情けない…」
でも年をとるにつれむしろ、忘れ物や置忘れが増加してしまうこともありえます。置き場所を忘れ探している途中「あれ、何を探していたんだっけ?」と立ちすくむ親の姿を見ていると、もはや自分の注意力や努力に頼ること自体が間違いなんだろうなと思います。
頼るべきは、IT技術です。
安価で購入できる小さな機器を購入して取り付ければ、紛失や置忘れが減り、失くしたモノを探すのもクイックになります。
それが「スマートタグ」「紛失防止タグ」「トラッカー」などと呼ばれるもの。昨年アップルが、同社では初のスマートタグ「AirTag」を発売し、知名度もぐんとあがりました。でもまだ使っている人はごく一部かもしれません。
カギやお財布など「紛失したくないもの」につけて使う
キーホルダー型、貼付け型、カード型などがあり、失くしたくないものにとりつけて使います。私は上の写真のように、カギにはキーホルダー型を、財布には貼付け型のスマートタグを使っています。
日本国内で今メジャーなのは、「Tile」「mamorio(まもりお)」でしょう。特徴や機能はメーカーによっても各製品によっても異なりますが、ざっくりまとめるとこんな感じです。
・専用アプリをスマホにダウンロードして利用する
・スマートタグとスマホをBluetooth接続で連携し、アプリに登録する
・スマートタグを取り付けたものとスマホ間の距離が離れると通知でお知らせしてくれる
・紛失した後、「最後に持っていたのはいつでどこなのか」スマホで確認できる
・公開捜索モードにすると、同じアプリを入れたユーザがスマートタグの近くを通過した際に検知して、その情報がスマートタグの持ち主のところに自動的に届けられる
・スマホ側で操作すると、スマートタグから音が鳴って場所を知らせるものもある
・逆にスマートタグ側のボタンを押すなどすると、スマホアプリが音を出してスマホの位置を知らせてくれるものもある
スマホと「スマートタグを取り付けたもの」が遠ざかると「置き忘れてない?」と教えてくれる
Bluetooth通信は、一定の距離はなれると電波が弱くなり、接続が切れます。それによって「持ち主から離れた」と認識し、スマホアプリで「忘れてない?」と知らせてくれる仕組みです。
自宅やオフィスなどでは、財布やカギなども置いたまま動き回ると思いますので、そんな場合は事前にアプリで「離れても通知しないエリア」として登録しておけばOK。
私はこれを、財布・名刺入れ・いつも持ち歩くバッグ・ノートパソコン・カギに取り付けています。
製品ごとに、置忘れ通知をするかどうかや、その通知のスピードなども設定できるので便利です。財布やカギなど、外出時は基本的に持ち歩くものであれば、すぐ通知してもらいます。一方で、ノートパソコンや名刺入れは、持ち歩かないことも結構あるので通知はオフにし、ただ紛失した場合にはアプリを確認し、最後に近くにあったのは何時でどこなのかをチェックします。
よく持ち歩くバッグには、音で位置を知らせてくれる「Tile」を
私は「mamorio(まもりお)」メインで利用していますが、バッグとカギにはTileをつけています。これはスマホアプリ側で操作するとスマートタグ側が音を鳴らしてくれるので、イベント時などに、自分のバッグを探したりするのに便利です。またカギは家の中で探すことが多いので(大体ジャケットかパンツのポケット内)、やはり音ですぐ見つけられれば無駄な時間を減らせます。
人口密度の高い都市部なら公開捜査もできる
スマートタグ自体にはGPSやSIMカードなど入っておらず、自ら居場所を持ち主に伝える機能はありませんが、都市部であれば「公開捜査」も可能です。
その場合、同じ製品を使っているユーザが紛失したスマートタグの近くを通過すると、アプリがBluetooth通信で検知して、その場所を持ち主に自動的に知らせてくれるというものです。
最近は、駅の落とし物センターなどにスマートタグが取り付けられたものが届くと、検知して自動で持ち主に知らせてくれるというシステムも稼働しています。
●MAMORIO Spotについて | MAMORIO FAQ
通勤途中に落としたりすると、どの鉄道会社に届けられているのかもわからず、あちこちに電話で問合せしないといけなくなることもあります。自動で通知がくればかなり楽です。
スマートタグは量販店やネットショップ、直営店でも買える
まずはメーカーサイトを見て、どんな製品があるのかチェックしてみましょう。サイズや機能も異なるので、何に取り付けたいのかで最適な製品は変わるはずです。
Yahoo!ショッピングなら、スマートタグのランキング一覧も見ることができます。
MAMORIOやTileは1個2000円台。複数まとめて安く購入できるセットもあり、また電池交換ができないタイプのものは、電池寿命が切れそうになると直営店で安く買い換えられるサービスなどもあります。
「失くさないように気を付ける」
ことも大事ですが、失くさないための仕組みを探して導入する賢さも大事。
まだ使ったことないけど、紛失や置忘れが最近多いかもという方は、まずは財布やカギなどからはじめてみてはいかがでしょうか。