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「42歳以上でシーズン20本塁打」は1人だけ。プーホルスはあと2本で2人目に。700本塁打までは3本

宇根夏樹ベースボール・ライター
アルバート・プーホルス(セントルイス・カーディナルス)Sep 11, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アルバート・プーホルス(セントルイス・カーディナルス)は、700本塁打まであと3本に迫っている。これまでに700本以上のホームランを記録した選手は、762本のバリー・ボンズ、755本のハンク・アーロン、714本のベーブ・ルース。この3人しかいない。

 また、プーホルスは、あと2本のホームランを打ち、700本塁打にリーチをかけると、42歳以上のシーズンに20本塁打を記録した、2人目の選手となる。

 プーホルスは、1月に42歳の誕生日を迎えた。今シーズンは、ここまでに18本のホームランを打っている。ベースボール・リファレンスとファングラフスによると、42歳以上のシーズン(6月30日時点の年齢)に18本塁打は、42歳の2007年に28本のボンズに次ぎ、42歳と43歳の1990年と1991年に各18本のカールトン・フィスクと並んでいる。

 前半戦を終えた時点で、プーホルスのシーズン本塁打は6本に過ぎなかった。だが、後半戦に入ってからのホームランは、すでに倍の12本を数える。この本数は、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)と比べると10本少ないものの、両リーグ7位タイに位置する。8.6打数に1本のペースは、後半戦に二桁本塁打の25人中3位だ。上には、7.5打数/本(11本)のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)と7.6打数/本(22本)のジャッジしかいない。

 もちろん、全盛期と同じではない。例えば、プーホルスの通算OPSは、対左も対右も.900を超えている。それに対し、今シーズンは、対左こそ1.180ながら、対右は.652に過ぎない。

 とはいえ、対左の代打、あるいはプラトーン起用の一塁手かDHとしてなら、まだ通用する気がする。今シーズンを最後に、プーホルスはバットを置く。

 ちなみに、44歳以上のシーズン本塁打記録は、千葉ロッテ・マリーンズでもプレーした、フリオ・フランコが保持している。46歳の2005年に、9本のホームランを打った。

 プーホルスのホームランについては、こちらでも書いた。

「通算本塁打トップ10の顔ぶれ。プーホルスの「デビュー前」と「現在」を比べると…」

「今世紀の本塁打ランキング。1位は697本のプーホルス、2位は521本。300本以上は35人」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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