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JUJU カバーライヴ「スナックJUJU」開店中、最高のおもてなしで魅了。来年2月東京ドームで開催

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
写真提供/ソニー・ミュージックレーベルズ

ママと“同級生”であるJUJUのデビュー20周年イヤーの前祝いとして、初の47都道府県で開催中。

2023年デビュー20周年イヤーを迎えたJUJUが、8月30日に東京国際フォーラムホールAで全国ツアー『ジュジュ苑スペシャル スナックJUJU 2023 ~47都道府県出店!!“あのママ”がJUJU20周年を勝手に前祝い全国ツアー~』の東京公演を行なった。

『スナックJUJU』はJUJUがスナックの“ママ”として70~80年代の昭和歌謡を中心に歌う、2016年にスタートした人気カバーシリーズ。これまで国立代々木競技場第一体育館、さいたまスーパーアリーナ、横浜アリーナなどアリーナクラスの会場でも行なってきたが、 6年ぶりとなる今回のツアーは、ママと“同級生”であるJUJUのデビュー20周年イヤーの前祝いとして、初の47都道府県で開催中だ。

「有楽町店にお店を持つことが夢でした」

“スナックJUJU有楽町店”の看板に明かりが灯り、バンマス石成正人(G)率いる“流しのミュージシャンたち”=手練れのミュージシャンが集結したスーパーバンド、が音を奏で始め、大きな拍手に迎えられてママがステージに登場。オープニングナンバーは、4人のストリングスセクションが紡ぐ、スリリングなイントロが印象的な名曲「魅せられて」だ。妖艶かつ凛とした佇まいのママのボーカルは、まさに<女は海>という歌詞のように、客席全体を包み込んでくれるようだ。

「異邦人」もストリングスによる強いイントロが印象的だが、原曲のアレンジをリスペクトしつつ、ママの歌に寄り添い、さらに際立たせるドラマティックなアレンジが施され、歌と重なるとよりドラマティックな世界観になる。

「私、当店のママでございます。有楽町にお店を持つ事が夢でした! よく似ていると言われるJUJUさんの20周年イヤーを、JUJUさんをここまで連れてきた皆さんと一緒に前祝いしたいと思って、今回6年ぶりに開店しました」とこのライヴに込めた思いを語った。

毎月歌う曲が変わる「今月のユーミン」

ママがどこかアンニュイさを醸し出しながらカウンター椅子に腰かけ、石成が情熱的なアコースティックギターを爪弾き始め、ダンサーが登場し「リバーサイド・ホテル」へ。艶と色気を感じる伸びやかな歌は、思わずお酒が飲みたくなる雰囲気に。

「今月のユーミン」は、カバーライブ『ジュジュ苑』でもお馴染みの人気コーナーで、月替わりでユーミンの名曲をカバーする、ファンもママも楽しみにしている時間だ。5月は「思い出に間にあいたくて」、6月は「忘れないでね」、7月は「Nobody Else」、そしてこの日は「夕涼み」(アルバム『PEARL PIERCE』に収録)を披露。ユーミンの世界とママの世界とが交差し生まれる熱と切なさに引きつけられる。

隅々にまでママのサービス精神が行き届いている、居心地のいいスナック

「スナックJUJU」の人気コーナー「ママのお悩み相談」では、お客さんからの相談にママが、ママの視点で真摯に向き合いアドバイス。そして「落ち込むようなことがあったら、この店でお待ちしてます」と優しく語りかけてくれる。もうひとつの恒例のコーナー、お客さんとのデュエットコーナーも含めて、構成や選曲、客席とのやりとりなど、このライヴは隅々にまでママのサービス精神、細やかな心配りが行き届いている居心地のいいスナックだ。

街のスナックで、ママに歌って欲しい曲といえばテレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」だ。この日もママの歌が胸に沁みる、という人が多かったはずだ。石成のギターが 山口百恵の「プレイバックpart2」のイントロを奏でると、客席の温度が上昇する。みんなが待っていた曲だ。ママのクールな低音が響く歌に、客席は前のめりになって聴いている。そこからスナック鉄板曲メドレーへ。「あゝ無情」「DESIRE-情熱-」では、お馴染みの合いの手が会場から盛大に“入り”、熱気に包まれる。

2024年2月『スナックJUJU 東京ドーム店』開店

すると突如ステージにスクリーンが下りてきて、『スナックJUJU』の世界観とこれまでの歴史を振り返る映像が流れ、『スナックJUJU 東京ドーム店』の開店が告げられると、客席から大歓声と拍手が沸き起こる。 『ソニー銀行 presents ジュジュ苑スーパーライブ スナックJUJU 東京ドーム店 ~ママがJUJU 20周年を盛大にお祝い!! 一夜限りの大人の歌謡祭~』が、2024年2月17日東京ドームで開催されることが発表された。ちなみに 2016年の国立代々木競技場第一体育館の出店では、沢村一樹、鈴木雅之、萬田久子との豪華デュエットが実現、話題になったが、今回の東京ドーム店ではどんなゲストが登場するのか、楽しみだ。

「世界でいちばん大きなスナックをやりたかった」

「世界でいちばん大きなスナックをやりたいと思って、6年前にお店をはじめました。現在は47都道府県で随時開店しています。そんなことをしながら、もう一度世界最大のスナックがやりたい!と思っていたら、2024年2月17日、水道橋にお店を構えることになりました!あの数々の名勝負が生まれる球宴の場で、夢幻のような、狂乱の宴をご用意して皆さんをお迎えしようと思っております!」と興奮気味に語るママ。

ラストはちあきなおみの名曲「喝采」。情感たっぷりに切々と歌うママのパフォーマンスはまさに圧巻。ますます深みを増したその表現力は、オリジナル曲はもちろん、邦楽、洋楽、ジャズ、昭和歌謡、どんなジャンルの歌もその歌に自分の角度から光を当て、自分色の物語を紡ぐことができる。

11月1日カバーアルバム『スナックJUJU ~夜のRequest~ 「帰ってきたママ」』発売

終演後は東京ドーム店決定の号外が配布されるなど、早くも来年2月に向け盛り上がりを見せる中、10月11日には44thシングル「なごり雪 / あゝ無情」を発売すること、そして11月1日には大ヒットカバーアルバム第2弾『スナックJUJU ~夜のRequest~ 「帰ってきたママ」』のリリースも発表された。この日披露された「魅せられて」「異邦人」「プレイバックpart2」など、昭和歌謡の名曲の数々を亀田誠治、川口大輔、小林武史、島田昌典、武部聡志、蔦谷好位置、松浦晃久というシーンを代表する豪華プロデューサー陣がアレンジを手がける。

JUJUオフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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