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タオルが黒ずむ原因は?洗剤を変える前に試してほしい3つのこと

平島利恵洗濯研究家

洗濯研究家の平島 利恵です。
毎日使うタオル、気づくと黒ずんでいるというお悩みはありませんか?実は、タオルが黒ずんでしまう大きな原因は「すすぎ不足」なんです。

タオルが黒ずむ理由

洗濯の際、タオルについた皮脂などの汚れは洗剤が包み、繊維から浮かせ、水の中に移します。そのため洗濯槽の中でタオルは、浮き出た汚れが混ざった汚染水に浸かっている状態です。

雑巾がけをした後、何度もバケツの水を入れ替え、すすぐことでようやく綺麗になるように、洗濯機の中でも何度か水を入れ替え、すすぎを行うことで洗濯物から汚れ(汚染水)を洗い流します。

すすぎが不足していると、洗剤により浮かせた汚れがまたタオルに戻ってしまいます
これでは洗濯をした意味がありませんよね。洗濯にかけた時間もコストもすべて無駄になってしまいます。

試してほしいこと1.すすぎは必ず2回以上

汚れのイメージ。1回すすぎ(真ん中)では、まだ汚れが残留します
汚れのイメージ。1回すすぎ(真ん中)では、まだ汚れが残留します

最近はすすぎ1回OKの洗剤が主流ですが、それを使っている場合でも、すすぎの回数を増やすことで、より衣類に残った汚れを落とすことができます。
タオルや衣類を清潔に洗い上げるためには、2回以上のすすぎが欠かせません。

試してほしいこと2.衣類の量を減らす

ドラム式が黒ずみやすい理由

ドラム式洗濯機は、少ない水量で叩き洗いします。水量を自動設定することができないため、タオルのように大きいものを洗う場合は、水量が足りず、十分に洗えないことがあります。

衣類量を5~7割に減らす

衣類量を減らすことで洗いあがりのシワも防止できます
衣類量を減らすことで洗いあがりのシワも防止できます

水量が調整できないドラム式の場合は、衣類の量を減らし、調整しましょう。
特に汚れや黒ずみが気になるものを洗うときは5割程に減らし、普段の洗濯でも7割程の少なめの衣類量で洗うことで、汚れ・ニオイ落ちの効果が高まります。

縦型は水量を調整する

衣類がしっかり洗浄液に浸かっているか確認しましょう
衣類がしっかり洗浄液に浸かっているか確認しましょう

タオルはたっぷりの水で良く洗い、よくすすぐことが大切です。
縦型洗濯機の場合、大量の水で洗濯することができるため、ドラム式より汚れが落ちやすくなります。注意点は、衣類がしっかり洗浄液に浸かっているか確認することです。
洗濯機の水量は、衣類の重さで自動計算されますが、タオルのように同じ重さでもかさばり、水分をよく吸収するものを洗うときは、水が足りなくなることがあります。

面倒な時は高水位がおすすめ

確認が面倒な場合は、高水位に設定します。この場合、洗剤の量は水の量に合わせて入れます。洗剤が水に対して少ないと、衣類を十分に洗うことができません。

試してほしいこと3.蓄積汚れをつけ置き洗いで落とす

すでに生乾き臭や黒ずみが気になる場合は、お湯を使ってつけ置き洗いしましょう。
バケツや浴槽に40度程のお湯を溜め、粉末のアルカリ性洗剤と酸素系漂白剤をよく混ぜ、30分~1時間ほどつけ置きします。その後、洗濯機にかけてもう一度洗います。
お湯を使うことで、洗剤の働きが良くなり、繊維の奥に染み込んだ汚れまで溶け出しやすくなります。

1時間のつけ置き洗いでこんなに蓄積汚れが…
1時間のつけ置き洗いでこんなに蓄積汚れが…

ニオイの原因は雑菌

タオルの嫌なニオイは、洗濯の際にすすぎ切れなかった雑菌が繁殖することで発生します。これを落とすためには、雑菌が残ったタオルをしっかり洗い、すすぐ必要があります。
消臭成分入りの柔軟剤も発売されていますが、衣類の汚れそのものを落とすのは洗剤の役割です。

柔軟剤は汚れが残っていると逆効果

すすぎ残し×柔軟剤は黒ずみの原因に
すすぎ残し×柔軟剤は黒ずみの原因に

ニオイが気になるからと、柔軟剤を多く使う方もいらっしゃるかもしれませんが、それが逆効果になっていることも。
汚れが残った状態で柔軟剤を使用すると、汚れを引き寄せ、一緒にコーティングしてしまうため、タオルが黒ずみやすくなります。柔軟剤を効果的に使うためには、汚れをしっかり落としておくことが大切です。
また、余剰な柔軟剤成分は雑菌繁殖の要因にもなるため、さらにニオイを発生させる原因になることも。柔軟剤は適量使用しましょう。

タオルには柔軟剤を使わないほうがベター

柔軟剤を使うことで、肌触りが柔らかく仕上がりますが、吸水力も下がるため、タオルの洗濯には柔軟剤を使用しないほうがベターです。どうしても使用したい場合は、使用量を少なくしたり、数回に1回だけ使用することをおすすめします。

実験動画:柔軟剤を使いすぎるとタオルの吸水性が下がる

タオルの黒ずみのお悩みは、「すすぎ」「衣類量」「柔軟剤の使い方」を見直すことで、大きく改善されます。
それでもニオイや黒ずみが気になるときは、洗濯槽をお掃除してみてくださいね。

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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