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日よけのサンシェードやサンダル履き運転 交通違反で検挙の可能性も #専門家のまとめ

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:イメージマート)

夏の行楽期やお盆休みには、普段運転していない人が車のハンドルを握ったり、走り慣れていない道路を長時間にわたって運転したりする機会が増えます。事故件数も12月に次ぐ多さであり、警察が取り締まりや交通検問を強化する時期でもあります。交通違反に問われかねない意外な交通ルールを含め、参考となる記事をまとめました。

ココがポイント

▼日よけのサンシェードやカーテンを運転席や助手席の窓に取り付けて運転すると、道路交通法の乗車積載方法違反となる

「カーテン閉めて運転」は違反? 「着色フィルム」も要注意! “取り締まられる”NGなケースとは?(くるまのニュース)

▼かかとや甲が安定せず脱げやすいサンダルなどで運転すると、安全運転義務違反や公安委員会遵守事項違反に問われる可能性も

サンダルでクルマ運転すると交通違反?都道府県で異なるルール クロックスやビーチサンダルは大丈夫か(まいどなニュース)

▼運転に適した服装や履き物を着用することは、事故防止に加え、事故時に身体や足を保護することにもつながる

下駄やハイヒールは論外として土禁車の「靴下運転」も不適切! 元教習所教官が語る「本当の」運転に適した服装とは(WEB CARTOP)

▼元白バイ警官によれば、自分の地位や名誉、評価のために実績をあげ、検挙件数を増やすことにエネルギーを注ぐ警察官もいるという

ノルマのためって本当? 元白バイ警官が交通違反取り締まりの実際を語る(ヤングマシン YOUNG MACHINE)

エキスパートの補足・見解

道路交通法が交通違反に対して反則金の支払いや違反点数の累積といったペナルティを科しているのは、交通事故の発生を未然に防ぐためです。例えば、脱げやすいサンダルで運転すると、何かのはずみで脱げたときにブレーキペダルやアクセルペダルに引っかかったり、床との間に挟まったりし、ブレーキやアクセルを適切に操作できなくなり、事故に直結することになります。

夏場は交通量の増加に加え、渋滞によるストレスや車間距離の狭さ、移動を急ぐあまりの焦り、強い紫外線の下での長時間の運転に伴う集中力や判断力の低下、寝不足や疲労の蓄積、路面温度の上昇、天候の急変など、様々な要因が重なることで「夏型事故」と呼ばれる重大な交通死亡事故のリスクも高まります。

事故が起こってから後悔しても遅いので、交通ルールを遵守するとともに、漫然と危険な運転に及ばないように、運転開始前の車両点検や体調管理、運転途中のこまめな休憩や水分補給、時間や余裕をもった計画づくりなども重要です。(了)

元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

元特捜部主任検事の被疑者ノート

税込1,100円/月初月無料投稿頻度:月3回程度(不定期)

15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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