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今年で１５年目の御菓子所しん。

中津川市の中でも比較的新しい和菓子屋さんです。

もともとご主人は、昭和初期からお菓子製造、仲卸、販売をしているつちや商店がご実家。その血を引いているのか「昔からものづくりが好きだった」とのこと。フレンチの世界に行くか、和菓子の世界に行くか悩んで、和菓子の世界に飛び込んだそうで、修業の後、自分の店舗を持ったそうです。

「中津川といえば、栗きんとん、栗和菓子。若いころはとがっててね、栗はやりたくなかったんですが、いざ栗きんとん作ると思ったものが作れない。そこでとあるお店にお願いして教えていただいたりして。

中津川の和菓子屋さんはすごいですよ。みなさん素晴らしい技術を持っている。菓子組合の皆さんはみんなライバルだけど、仲間です。普段もいろんな相談をしたり、意見交換したりしているんですよ」

自分一人の力ではやってこれなかった。周りの方が支えてくれてここまでこれた、とご主人。

その誠実な心意気が和菓子の味になり、優しい甘さと確かな技術で私たちを楽しませてくれるのですね。

そんなご主人が「納得がいくまで2年かかった」という「しんちゃんのかすていら」。

「かすてらはとてもシンプルで卵、砂糖、小麦粉で作られています。納得のいくカステラが作れなくて、うまくいったと思っても、次の日は作れない。この繰り返しでした。失敗の原因を追及しては一つ一つつぶしていく行程がいくつもあり、ようやく分かるようになりました。」

卵１つとっても、同じ大きさの卵はなく、素材の状態、気候によって多くしたり少なくしたり、時間を増やしたり、様々なことを細かく手を入れて、納得のいくカステラができるようになったそうですよ。

しんちゃんのかすていらは、ふんわりとした触感となんと重すぎない、甘すぎないのが特徴。

１本あっても、さらっとぱくっと頂けます。

誰が食べてもほっこりとする味なので、プレゼントにも最適ですね！

そして店内ではこの時期、かき氷が楽しめます。

今回頂いたのは、野いちご715円（税込）。

まるで冷たい雲を食べているような食感です。野苺の甘酸っぱさとフワフワ感とよく合い、ペロリといけるかき氷。コンデンスミルクもついていますが、つけないパターンとコンデンスミルクをかけたパターンのどちらも楽しめます。

そして、さらにご主人から「実は実家のつちや商店でもすごいクッキーがありまして…」とおススメされたのがアークッキー。アークッキーの「アー」は、食べた感動で思わずでる声の「あー」とアーモンドのアーをかけたそうです。さて、どんなクッキーなんでしょう？

「実はこのクッキーも何年もかけて作ったクッキーなんです」

さっそく頂くとこれはまた不思議なクッキー。クッキーですが、クッキーじゃないようなパキッとした固さがなく、サクッとした歯ごたえ。そして、アーモンドの風味が広がります。

これもいつの間にか無意識に食べてしまうような、いつの間にかなくなってしまうようなクッキー。

たっぷり入った390グラムは家用に、缶入りはプレゼント用におススメです。

御和菓子所しんもつちや商店も、恐ろしいお菓子を作ってるところですね…。

お菓子に誠実に向き合う、御菓子所しん。

中津川の和菓子、洋菓子のすごさを垣間見た想いがしました。

この夏、お買い物やかき氷に行ってみてはいかが？

※カステラ、かき氷、アークッキーを御菓子所しんさんにご提供いただきました。

一部の写真もご提供いただいております。

ありがとうございました！