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ノーマンがリブゴルフCEOの座を追われる可能性を英国紙が報道。新CEOは元テーラーメイドCEO!?

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 サウジアラビアの政府系ファンドの支援を受け、今年6月に創設されたリブゴルフを率いるグレッグ・ノーマンがCEOの座を追われる可能性があり、すでに次なるCEO候補が上がっていることが英国紙「ザ・テレグラフ」によって報じられ、米メディアも一斉に報じている。

 新CEO候補とされているのは、元テーラーメイドCEOで、現在はメキシカン料理のファーストフード・チェーン、タコベルのCEOを務めているマーク・キング氏(60歳)。

 リブゴルフは今年6月から10月まで年間8試合を終え、来年は当初の予定だった10試合を14試合へ増やすグレードアップがすでに発表されている。米フロリダ州マイアミで開催された最終戦終了後、ノーマンCEOは世界のメディアとのテレコンファレンスを開き、そうした実績を誇らしげに語ったばかりだ。

 だが、米ニュースサイトの「ファイアピット・コレクティブ」によれば、今年6月にロンドンで初戦が開催される以前にノーマンが米メディアに対して口にした一部の発言が、背後にひかえるPIF(パブリック・インベストメント・ファンド)によって即座に問題視され、そのころからCEOの入れ替えが検討されていたという。

 そして、今年開催されたリブゴルフの大会会場には、しばしばキング氏が姿を現わし、PIF首脳陣とミーティングを繰り返していた。

 その際、キング氏は「リブゴルフはこの5年のうちに、世界の主要なツアーの1つとなるはずだ。大勢の人々が寄ってくるはずだ」と声高に宣言したそうだ。

 キング氏は1990年代からテーラーメイドのビジネスに携わり、一介のセールス部門担当者から同社の頂点へ上り詰めた。

 柔軟な発想や創造性に富み、経営能力に長けた「ビジネスマン」であることは、その実績が示す通りだが、軽快な語り口のトークにも長け、「ショーマン」とも言われてきた。TVのニュースショーにも頻繁に出演。テーラーメイド商品の良さをアピールしては売り上げを大幅に伸ばし、2013年には17億ドル規模に拡大したという。

 2014年にテーラーメイドを去り、アディダス・ノース・アメリカ社長へ。2019年からは現職を務めている。

 そんなキング氏がリブゴルフを率いることになるのか。今後の動向にゴルフ界の視線が集まっている。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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