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観光バスを徹底レビュー!慣れ親しんだこの機能知ってた?

矢田部明子自動車ライター

クルマ好き女子の矢田部明子です。今回は、大型観光バス「三菱ふそう エアロエース」についてレポートしていきたいと思います。ちなみに皆さんは、大型観光バスを間近でジックリ見たことはありますか?かく言う私も、利用することはありますが、装備されている機能の1つ1つを知っているわけではありませんでした。修学旅行で乗ったことあるよ~!など、身近な乗り物ではありますが、意外と知られていない機能が沢山あったのでご紹介していこうと思います。

この記事では最低限押さえておきたいポイントを、動画では重箱の隅をつつくように詳しく解説&若干辛口コメントもしているので、宜しければご覧になってみて下さい↓

動画はコチラ

エアロエースはこんなクルマ↓

沢山人数が乗れることから、観光や旅行などに大活躍の大型観光バスです。AMTによるスムーズな走り、車内を移動しやすいフラットフロア、インテリア全体に備えた快適装備など、長距離走行におけるドライバーや乗客の疲労を、より軽減する仕様になっている車です。

その① 外観

スタイリッシュな面持ちのフロントには、三菱ふそうブランドのトレンドマーク「ブラックベルト」と呼ばれる黒いラインが入っています。

ちなみに、暗所ではブラックベルト上にある「FUSO AERO」の文字が光ります。これは「社名窓」「方向幕」部で、ここでは「FUSO AERO」の文字が入っていますが、本来はバス会社の社名や行先が表示されます。

フロントガラスが大きいので、ウォッシャー液はワイパー部分に付いています。

フロントと同様に、サイドにも「FUSO AERO」のロゴが!ブラックとシルバーの色合いが、スタイリッシュでかっこいい!

大きな車体が確認出来るように、大きなミラーが取り付けられています。風切り音を極力抑える&ミラー自体がブルブル震えないような 形状と取り付け構造 になっています。

乗車口左下にある長方形をパカッと開けると、外からでも扉の開け閉めが出来る開閉スイッチが付いています。ちなみに、この開閉は旧型では左ライト下に付いていたそうですが、その位置だとバスガイドさんがしゃがんだ時にパンツが見えてしまうため、乗車口左下に移動したそうです。

扉を開けると見えるグリーンのライトは、夜間扉を開けた時に、横をすり抜けるバイクなどがぶつからないように点灯するそうです。

後窓の独特な形は、ネックレスをオマージュしているのだとか。

親会社のダイムラー・トラックが「メルセデス・ベンツ」ブランドのトラック・バスを展開していることもあり、給油口にはベンツのマークが入っています。ドラム缶2個分(400ℓ)の燃料が入ります。乗車人数や走行場所にもよりますが、燃費は4km/ℓくらいとのことでした。

その② 内装

車内は、お客さんがいかに快適に乗車出来るかがよく考えられていて、おもてなし感満載でした。それでは、詳細を見て行きましょ~!

乗車口は、ラウンジを思わせる螺旋階段仕様になっています。

乗車口階段横に付いているのは、温風 の送風口。これがあることで、冬場にステップ部を温めることでステップ部の凍結を防ぎ、降雪地域でのバスの乗車が安心して行えます。なんという“思いやり”感。

また、ハンドル左横には「非常ブレーキボタン」が設置されています。例えば、運転手さんの身に何か起こったときにこのボタンを押すと、ドライバー異常時対応システム(EDSS)が作動して徐々に減速し、自動でバスが止まる仕組みになっています。実際に試してみましたが、大きなクラクション音が鳴り、ハザードランプを点滅させながら周囲に警告し、ゆっくり停車するという感じでした。いつ起こるか分からないトラブルに備えて、色々考えられているのです。

運転席右側には、照明&ミラーヒーターなどのスイッチが付いています。

その③ 走り

今回は、「三菱ふそうトラック・バス株式会社 喜連川研究所」を特別に走行させて頂きました。110km/hで走行して頂いたのですが、高速道路を移動することを前提に造られているだけあって、突き上げ感などは気にならず、シートもホールド感があり、しっかりと体を支えてくれました。オーバルコースを130km/hで走行しても安定感があり、ガタガタ揺れるなどの怖さはありませんでした。

運転席に座らせて頂いたのですが、ありとあらゆるボタンがあって、ガンダムのコックピットを彷彿とさせました。

アイポイントが高い&フロントガラスが大きいので、運転席からの眺めは最高!車体のサイズ的に、運転するのにテクニックが要求されますが、視界的な部分だけでみるとかなり良好です。運転席はエアサスペンションとなっているので、座るだけで自分のドライビングポジションになるという優れものです。

こんなに大きいエンジンなのに、音は普通乗用車より少し大きいかな?くらいのレベルでした。エンジン音が大きいと、クレームの原因にもなってしまうため、消音材を使用するなどの工夫が施されているそうです。

タイヤは幅広のものを履き、私の腰の位置くらいまであります。大きい!

その③ 積載&使い勝手&お役立ち機能

大人数が乗ることを想定して、荷物が沢山詰める&快適に過ごせる工夫が色々施されています。

ヘッドクリアランスは拳7.1個分。前のシートとの距離は拳3.2個分です。シートもかなりリクライニングするので、ゆったり過ごせそう。

バスガイドさんの席横には、冷蔵庫だけではなく…

お湯が出てくる蛇口が!

運転席のすぐ後ろの座席は、真ん中がパカッと空くようになっています。すると、足を伸ばして座れるというわけです。

ガイド専用席の上には、バスガイドさんが乗客に立って説明する時のためのお役立ちアイテム“バスガイド用背もたれ装置”が付いています。

サイドドアを開けるとこんな感じ。充分すぎるくらいの積載スペースがあります。詰め込口も低いので、重い荷物も積みやすい&ドアは片手で開けられるほど軽いです。

左後方の角にある 銀色の丸 は、駐車時などに、バスガイドさんが誘導している時の音声を拾い、運転手さんに聞こえるように付いているマイクだそうです。

ということで、今回は大型観光路線バス「エアロエース」をご紹介しました!皆さんも街中で見かけたら、注意深く観察してみて下さい!

自動車ライター

幼い頃からガンダムが好きで、ロボットや車に興味を持つようになる。その後、工業高等専門学校に入学し、物質工学・機械工学など専門工学を学ぶ。現在は自動車雑誌など多くの媒体で執筆。愛車はランドクルーザー76でオフロードコースを走るのが趣味。

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