小学生でも分かる!カーボンニュートラル
最近、「カーボンニュートラル」という言葉をよく耳にしませんか?筆者は、テレビや雑誌、新聞を読むと3日に1回は目にします。そんなカーボンニュートラルですが、皆さんは何のことか詳しく知っていますか?
あ〜、何となく分かる。
難しそう…。
何それ?よく分かんない
という人がいたら、是非この記事を読んでみて下さい!なんたって「小学生でも分かるカーボンニュートラル」ですから!
MAZDA車両を取材することになった経緯
24時間耐久レースは速さを競うというほかに、24時間走り続けることによって得たデータを市販車に活かすことによって、より良いクルマを作るということが目的でもあります。今回は、カーボンニュートラルなクルマを作るということを目的に、MAZDA、HONDA、TOYOTA、NISSAN、SUBARUの国産5メーカーが24時間耐久レースに参戦したというわけです。
面白いのは、合成燃料、液体水素というように、メーカーによって使用する燃料の種類が違うところ!そして、取材に同行して頂けることになった3人の小学生が興味を示したのがMAZDAが使っている【バイオ燃料】でした。それもそのはず、理科の教科書に出てきた ○○○ムシ が原料になっていたからです。
それでは、少しずつ読み解いて行きましょー!
登場人物紹介
小学生記者のみんな
株式会社ユーグレナ
広報宣伝部 コーポレートコミュニケーション課 課長
会社のことやミドリムシの魅力を皆さんに伝えるお仕事をしている、芦田和佳先生
エネルギーカンパニー バイオ燃料事業部 国内セールス課 係長
バイオの力で地球に優しいエネルギーを作るお仕事をしている、西田優先生
マツダ株式会社
経営戦略本部 カーボンニュートラル・資源循環戦略部 部長
新しい自動車の技術で地球環境と子供達の未来を守るお仕事をしている、木下浩志 先生
地球温暖化ってなに?
カーボンニュートラルに大きく関係しているのが、「地球温暖化」です。空気の中には、目に見えない「二酸化炭素」というものが含まれていて、この二酸化炭素が増えて、地球がどんどん温かくなることを地球温暖化といいます。地球温暖化が進んでしまうと、人間だけではなく、地球に住んでいるみんなにとって良くないことが起こります。例えば、南極に住むペンギンさんは、氷が溶けてしまいどんどん数が減ってきてしまっているのだそうです。
ちなみに、二酸化炭素を沢山発生するものとして挙げられるのが、身近なところでいくとガソリンやディーゼルなどの化石燃料を使ってい車です。
カーボンニュートラルって何?
私たちは酸素を吸って二酸化炭素を吐きますが、植物は、光を受けているときに二酸化炭素を吸って酸素を吐きます。つまり、植物が光を沢山受けると二酸化炭素が吸収されていくというわけです。ところが最近は、スーパーやコンビニを建てるために沢山木を切るので、植物達が二酸化炭素を吸う量よりも、車が走ったり、エネルギーを作るために燃料を燃やすことによって発生する二酸化炭素の方が多くなっています。このままでは地球温暖化がどんどん進んでしまう……、植物達が呼吸をしてちょうどよいくらいの二酸化炭素しか出さないようにしよう!という取り組みを「カーボンニュートラル」といいます。では、なぜ二酸化炭素を沢山出してしまうレースしているのでしょうか?
化石燃料の代わりになるとして、注目されている燃料達。ぶっちゃけどれが良いの?
実は、全体で見た時に、3番目に二酸化炭素を出しているのがクルマです。そういった理由から、カーボンニュートラルを目指して、5つのメーカーは化石燃料の代わりになる燃料を探しているのです。どれが1番良いというのはまだ分かっていないそうです。だからこそ24時間クルマを走らせて、どこが良くて、どこがダメだったのか?を試しているのだとか。数年前よりも、その技術はどんどん進んでいて、二酸化炭素の発生を抑える燃料が普通に使われる日も遠くないということでした。
MAZDAはバイオディーゼル燃料「サステオ」に注目している!
バイオディーゼル燃料、その名も「サステオ」は、唐揚げやトンカツを揚げたあとの使い終わった油(普段家で使う油)や、ミドリムシの油などで作った燃料のことです。これを使ってクルマを動かすと、地球に優しくクルマを走らせることが出来るそうです。
使用済みの油やミドリムシの油から作った燃料だからといって普段の燃料と変わることなく、いつものクルマの給油口からバイオ燃料を入れて普通にクルマを走らせても何も変わりはないそうです。化石から作られたディーゼル燃料と混ざってしまっても全く同じ性質なので、故障してしまう心配もありません。ついこの前までは、バイオ燃料を使う時はエンジンを少し変えなくてはいけなかったのに、技術の進歩により、それはしなくて良くなったと嬉しそうに話していました。
お母さんが価格のことについて聞くと、バイオ燃料の混合率や製造場所によって価格が違ってくるので、具体的な金額が出せないということでした。ただ、現在日本で1か所……名古屋の「名港潮見給油所」で私達もバイオ燃料を給油出来るそうです。その給油スタンドでは、バイオ燃料混合率20%の「サステオ」を300円/Lで販売しているということでした。
「ガソリンに比べて、少しお高いわねぇ……。」
と言っていましたが、国やみんなが協力してくれれば、値段はもっと買いやすい価格になっていくんじゃないかな?と3人で話しました。
ミドリムシって何?
理科の教科書に載っていたので、私達はこの取材に行く前からミドリムシのことを知っていました。丸くて細長く緑色をしていて、0.05mmと小さいため目では見えません。だけど、沢山のミドリムシがギュッと固まると、緑色の塊が浮いているように見えるそうです。「ムシ」という名前が付いていますが藻の仲間で、植物と同じように二酸化炭素を吸い込み酸素を吐き出します。なので、カーボンニュートラルにはピッタリというわけです。
ミドリムシじゃなくても、藻類なら何でも良い?
ミドリムシの油が飛行機の燃料と似ているということで研究がはじまったそうですが、他の藻類でも原料になる可能性があるかもしれません。簡単にお金をかけずに増やす方法さえ分かれば、沢山のミドリムシを原料にしてバイオ燃料をつくることができるようになるのだとか。
あとは、太陽と二酸化炭素とお水さえあればどこでも育つので、そこも選ばれたポイントだったそうです。ミドリムシの培養で、苦労したことは、ミドリムシが自然界の食物連鎖の1番1番下にいるので、さまざまな生き物が食べようと狙ってくる所とのことでした。
ユーグレナって知ってる?
そんなミドリムシを18年間研究しているのが、「ユーグレナ」という会社です。ちなみに、ミドリムシをラテン語でユーグレナと呼ばれます。ミドリムシを使って燃料を作るために、研究員の方が毎日もっと良い方法はないか?と頑張っているそうです。ユーグレナはバイオ燃料以外にも、ミドリムシの入ったジュースなど、ミドリムシにまつわる色々な商品を作っています。
あなたの住んでいる町の川にいるミドリムシが、1番良いかも!?
ミドリムシは、私の家の隣にある川にもいます。チワワやダックスフントのように小さい犬種から、ゴールデンレトリバーのような大きい犬種がいるように、ミドリムシも色んな種類がいて、その中から油を沢山含んでいるミドリムシを今も探しているそうです。もっとバイオ燃料をみんなが使えるようになるように、頑張っている人が沢山いるのです。
ということで、「小学生でも分かる、カーボンニュートラル」いかがだったでしょうか?第2段として、実際にカーボンニュートラル燃料を使って24時間耐久レースに参戦した ドライバー&ピットクルー のインタビューをお届けします!
お楽しみに♪
※この記事は、小学生の書いてくれた内容をもとに編集しています。取材中は、子供ならではの質問をしていて、ビックリすることも!ご協力ありがとうございました!
今回の取材を終えて
みれあ ちゃん
ミドリムシを使って地球にやさしい環境を作っていることと、クルマを走らせる燃料を作っていることにびっくりしました。温室効果ガスの排出をゼロにして、ユーグレナさんとマツダさんが協力し合って、みんなが暮らしやすい世界を作っていることを知れたので、嬉しかったです。
あいなちゃん
ミドリムシを使って、地球にやさしい燃料で車が走ることがわかりました。
みこと ちゃん
ミドリムシでクルマが走るなんて、すごいと思いました。ユーグレナさんの研究が進んで、みんなのクルマがミドリムシパワーで走るところを想像するとワクワクします。