【富田林市】寺池台ビオトープは宅地開発前の自然を残す散歩道。すぐ隣に里山の名残を感じる場所も発見!
「ビオトープ」という言葉をご存じですか?生物の生息場所を意味するドイツ生まれの概念で、1970年代くらいから注目を浴びるようになり、日本でも90年代以降に聞かれるようになりました。
富田林市のビオトープを調べたら、2018(平成30)年度に錦郡幼稚園の園内でビオトープを作っている様子(外部リンク)が紹介されています。
このほかにもビオトープの場所があって、寺池台3号公園の近くにも寺池台ビオトープがあります。
地図で見ると、住宅地と寺池台3号公園に挟まれるように、小さな池と寺池台ビオトープがあり、かつての羽曳野丘陵の名残が感じられます。
というわけで、さっそく現場に行ってみました。
寺池台3号公園の遊歩道を歩いていくと、右手に降りるところがありますね。
降りた先に小さな池を発見しました。これが寺池台ビオトープです。
降り口の手前に説明版がありました。ここがビオトープであることを表したものです。説明版にもありますが、かつては原生林が生い茂っていて貴重な自然があった場所。住宅開発の後、改めて水生植物を池の中に、周辺に常緑樹と落葉樹の樹木を植えているとのことだそうです。
少しでも自然を取り戻そうと、2009(平成21)年に開発事業主と周辺自治会との間で取り交わされた「協定書」に基づいて作られたそうです。
ということで、坂に降りてビオトープに近づいてみましょう。
手すりのついた階段で下まで降りられます。
下まで降りてみました。訪問時は平日の昼間で、かつとても寒い日だったので、私の他には誰もいませんでした。
ビオトープのそばまで行きましょう。
こちらがビオトープの中を望遠で撮影したものです。周りにはため池が数多くあるのでどうしても比較しがちですが、本当に小さな池ですね。
ただ、他のため池とは目的が全く違って、生態系を維持するためのものですから、このくらいの大きさなのがちょうど良いのかもしれません。
このときは入れなくなっていましたが、この中にかつてこの羽曳野丘陵にあった生態系が残されているわけですね。
ビオトープの先に道があります。歩いてみましょう。
それにしても左側にあるコンクリートの壁紙は、昔のベルリンの壁みたいですこし威圧的ですね。
壁の反対側ですが航空写真を見ると、かつては小さなため池があったようですが今は水が無いようです。
歩いていくと別の小さな池を見つけました。これもビオトープの一部なのでしょうか?
さらに歩いていくと、タイルの道に出てきました。
左側を見ると、上り階段が続いています。これは金剛錦織台に行く道ですね。でもここでは反対側を歩きます。
ここに、金剛の自然環境を守り育てる会の看板を発見!引用してみます。
そのまま歩くと先ほどの道、寺池台ビオトープの入口に戻りました。歩いて5分くらいの散歩道になっていました。
ビオトープからさらに歩くと、木々の森を背景にした里山があるのを見つけました。
航空写真で確認したらこの部分だけ、金剛の他の住宅地とは違う、富田林でも東側にありそうな風景です。
事情によりここだけ宅地開発されなかったようですが、よくよく考えて見ると開発前の段階の風景が残っている貴重な場所かなという気がしました。
寺池台ビオトープ
住所:大阪府富田林市寺池台3丁目16-2 寺池台3号公園
アクセス:南海滝谷駅から徒歩20分
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