【京都市中京区】「1日のはじまりに、この一枚とこの一杯があれば幸せ」と気づかされるモーニングメニュー
築100年以上の京町家をリノベーションし、2022年2月に錦市場の近くにオープンした「小川珈琲 堺町錦店」をご紹介します。
“100年先も続く店”をコンセプトにしたお店づくりは、空間デザイン、提供されるメニュー、そして接客に至るすべてに浸透していると実感。
早朝から続々とお客さんが訪れるのも納得です。
お店の外観
四条烏丸の交差点から東へ250メートルほど歩き、堺町通りを北へ。“京の台所”として観光客も多く訪れる錦市場を過ぎて80メートルほど進めば、お店に到着します。
お店の外観は、伝統的な京町家として思い浮かべるイメージとは少し異なります。
中央のショーウィンドウにはコーヒーや食パンが並び、左右にはガラス張りのドアが設けられたスタイリッシュなデザイン。お店に入る前から期待が高まり、早くもおもてなしを受けている気分になります。
店内のようす
店内は、京都の町家らしい、細長く奥行きのあるレイアウトです。
1Fはゆったりとくつろげる喫茶スペース、2Fはテイクアウトのお客さんが商品ができ上がるのを待つ時間を過ごせるスペースとなっています。
1F
お店に入ると、想像以上に奥行きのある空間に驚くことでしょう。「うなぎの寝床」ともいわれる、京都の町家に見られる特徴的な間取りです。
坪庭から取り込む自然光によって、店内はやさしく照らされます。どの席からも坪庭を鑑賞できるのがうれしい。
坪庭の前で足を止めてじっくりと眺めたり、写真を撮ったりしているお客さんも。
坪庭の手前の空間はモルタルの壁がスタイリッシュな印象を与えていましたが、坪庭の横の渡り廊下を進めば、その奥には木目が映え、ぬくもりが感じられる落ち着いた空間が広がっています。
2F
2Fはテイクアウトの注文をしたお客さんが、商品ができ上がるのを待つ時間を過ごせるスペース。
おすすめのメニュー
メニューはQRコードを読み込み、WEBへアクセスします。(「小川珈琲 堺町錦店」のメニュー)
ただし、注文は店員さんへ。「そのまま注文できるシステムもあるのにな」とも感じましたが、おすすめのメニューや特徴を店員さんから教えてもらえるのも楽しみのひとつですね。
モーニングメニュー|炭焼きトースト 糀バター、目玉焼きとポテト入りソーセージ
店員さんに聞くと、注文が多い人気のメニューは「九条ねぎとしらすの卵サンドイッチ」や「炭焼きトースト 糀バター、目玉焼きとポテト入りソーセージ」とのこと。
今回は「炭焼きトースト 糀バター、目玉焼きとポテト入りソーセージ」を注文しました。
食パンは「京都産小麦食パン」と「全粒粉食パン」の2種類から選べます。
ほかのお客さんの注文も次々に入り、店内にはトーストが焼ける香ばしいにおいが漂いはじめました。期待に胸をふくらませながら待っていると、注文したメニューが到着。
炭焼きトーストは、ストライプの焦げ目がかわいく、見た目にも気分が高まりますね。
小皿に添えられているバターは、佐々木酒造の「糀(こうじ)バター」。
一般的なバターに比べて、糀バターは食感が軽く、ほんのりとしたあまみ。たっぷりと塗って食べるのがおすすめです。
京都産小麦の食パンの炭焼きトーストは、表面がパリッと中身はふっくら。まだ1日がはじまったばかりなのに、いきなりその日のピークを迎えたかのような幸福感に包まれます。
セットのドリンクは、「オーガニック ハウスブレンド 011 ダーク」を選択しました。香りが良く、濃厚で深みのある味わいでありながら、飲みやすく、炭焼きトーストにぴったり。
ポテト入りソーセージは、パテのような感じ。意外と肉肉しく、食べ応えがある一品です。
自家製アンチョビのマヨネーズは半熟の目玉焼きにつけていただきましょう。
“100年先も続く店”で、美味しい珈琲をいただきながら
もしもその日の予定が決まっていないなら、ゆっくりと落ち着きのある空間で、自分の未来に思いをめぐらせる時間にするのも良いかも知れません。美味しい珈琲をいただきながら。