ある意味ChatGPT のAI超え、Perplexity.ai(パープレキシティ) 6つのポイント
KNNポール神田です。
2022年12月は『ChatGPT(チャットGPT)』が話題となり、2023年1月からは『Perplexity.ai(パープレキシティ)』が話題になりはじめた…。双方とも対話型での新たなAIを活用したテキスト生成テクノロジーだ。
新たな検索エンジンのようでもあるが、検索した後の人間行動の後処理も、兼ねた事によって新たなAI活用の未来景色が一般の人にもわかりやすく見えてきたのだ。当然、Googleが警戒し、Microsoftが巨額投資するのも新たなトレンドとなっている。
『ChatGPT(チャットGPT)』が得意とするものは、『明快な答えがない事を、論理的に解析し、思考し、議論することに向いている』。新しい文章を文脈にそって作り出す能力に優れている。
マイクロソフトの100億ドルの巨額投資などからも話題は豊富だ。当然、『Bing』の検索に採用されたり、WordやExcelなどのOffice365群に搭載されるのも、そう遠い未来ではなさそうだ。
その証拠に、すでにChromeの機能拡張やGoogleSpreadSheetの関数としても使えるようにもなっているからだ。マイクロソフトはこの時点でかなり出遅れているといっても過言ではないだろう。
一方、『Perplexity.ai 』は、一つの問いに対してありとあらゆるデータソースから回答を答えるのではなく、見つけだしてくれることに特徴がある。
それは、『Perplexity.ai 』が静的なテキストデータの言語モデルから派生しているからだ。一方、『ChatGPT』は、対話モデルを主にして新たな文章を生成している。
筆者はどちらも使うが、現在は『Perplexity.ai 』の方がお気に入りとなってしまった。
明快な違いは、『ChatGPT』がどこからデータを持って来ているのかがわからず、確認する作業が発生することだ。
フィクションが許され評価されるうような創作物であればありとあらゆるアイデアプロットを生成できるが、リポートや資料づくりのプロセスとは相性が悪い。しかし、日本語の処理などはスムーズに行えるので『データの信憑性』さえ補完できれば最強のツールとなるだろう。
さらに、元データが2021年以前なので、一年以内の情報についてはまったく学習していない。
一方、『Perplexity.ai 』は情報ソースが掲示されるので、確認作業が楽になる。
エビデンスがあれば信頼して、さらに追加の質問ができる。対話型なので、以前の質問を覚えているので、深堀りの質問を繰り返していき思考の精度を高めることができる。まさに検索エンジンを超えた有能な秘書でもあり、Googleや大学の教授を秘書として無料で雇っているようなものだ。
『ChatGPT』は特定の事例から根拠を推測し原則を導き出す手法という意味では『帰納法的』であり、『Perplexity.ai 』は、先験的な知識や原理原則から結論を導く方法では『演繹法的』なツールだと言える。双方に得意不得手があることを理解しておきたい。
■『Perplexity.ai 』の6つの特徴
1.情報ソースが常に新しい
2.情報の元ソースが明確
3.個別のURLが残せる
4.SNSで回答URLが自律して拡散される
5.ログインが不要
6.日本語が下手くそ
1.情報ソースが常に新しい
木村拓哉と綾瀬はるかの映画『レジェンド&バタフライ』いつ公開かと聞くと… January27,2023 の公開を知っている。
Perplexity.ai
2.情報の元ソースが明確
これらの4つの元の情報ソースから取得していることがわかる。該当ページにもリンクするのでGoogleが介在できていない。
3.個別のURLが残せる
COPYボタン
で質問の回答がユニークなURLとして保持されている。
https://www.perplexity.ai/?s=c&uuid=6cddb7ec-8593-4888-a1ea-d22ff0d9c5b4
4.SNSで回答URLが自律して拡散される
twitterなどで回答がシェアされるログイン不要なのでURLをクリックするだけで誰もが回答を見ることが可能。
拡散された情報は、属人的なURLではなく、自律した回答のみのURLとして拡散され、正確か不正確かも多くに評価される可能性を持つ。
5.ログインが不要
ChatGPT も Elicit もログインが必要だが、perplexity.ai
は、ログインが不要だ。これはかなり大きなアドバンテージだ。
リンク先を直接開くことができる。
無料でログインもさせず、どうやって収益を得ようとするのかが楽しみだ。
6.日本語が下手くそ
なんども、『日本語で』という言葉をいれると、やっと日本語で答えを返してくれるようになったが、基本は英語。
なので、中高生から使うと、英語が上手になるのかも…。
むしろ、コマンド+C2回で翻訳してくれる DeepLを活用すれば
多少の英語は問題なく使える。
また、入力中に『Enter』キーを押すと途中で、送信されてしまうので、なかなか日本語で検索しづらい。 DeepLで日本語で書き、翻訳されたもので調べるという使い方などができる。
あえて、7つ目の特徴としては…
『Perplexity.ai(パープレキシティAI) 』という名前がなにしろ覚えくい…。
■Chromeの検索エンジンに『Perplexity.ai 』を追加登録
むしろ、Cheromeなどの、ウエブの検索エンジンに『Perplexity.ai 』を追加で登録してしまい、ショートカットで呼び出すと非常に使いやすくなる。
Chrome の検索エンジンの追加で登録しておいて、ショートカット『ai』で登録しました。これなら日本語でもしっかりとタイプできる!
Chrome→設定→検索エンジン→検索エンジンとサイト内検索を管理する→サイト内検索 追加→URL(%s=検索語句)→ https://perplexity.ai/?q=%s
■2023年AI革命の入り口の入り口に立てた
テキスト生成AIの『ChatGPT』と『Preplexity.ai』によって、ホワイトカラーの生産性は、劇的に変わりそうだ。
しかし、これはまだまだAI革命の入り口の入り口に過ぎない。
民間レベルのインターネットの誕生年を1995年とすると、2023年で28年を経過したこととなる。
常にメディアが本当の姿となるのに30余年は経過の時間がかかるというのが筆者の持論である。
2045年の『人工知能が人間の知能を超える』とされる『シンギュラリティ=技術的特異点』到来は確実に早まったといえる。
2020年からの新型コロナで、誰もがテレワークを経験し、移動する時間を生産時間に変えられることを知ったからだ。
そして、2023年の文書生成AIの進化は、すべてのドキュメントワークを進化させることだろう。巨額の富を生み、巨大化したGAFAM以外のAIベンチャーが登場するチャンスに満ちている。
すべての価値観を変えるAI革命と巨額投資が、新たな新時代へ向けて一気に加速しはじめた。
ヨーロッパの内燃機関車の販売禁止が2035年、USB-Cに統一が、2024年秋、シンギュラリティが20年ほど早まると、2025年くらいで一気に、臨界点を超えるのかもしれない。
最後に、誰がこの『Preplexity.ai』を作ったのかを『Preplexity.ai』に聞いてみた…。
ソースとなったリンクトインのページをたどる…。
共同創業者の、CEOのAravind Srinivasは、源流は OpenAI、Google、DeepMindのインターンを経て、OpenAIのサイエンティスト2022年8月より運営していることがわかる。そして、CTOのDenis Yarats は元Microsoftのエンジニアだ。
Aravind Srinivas Co-Funder CEO
https://www.linkedin.com/in/aravind-srinivas-16051987/
Denis Yarats Co-Founder&CTO