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【富田林市】寺内町入口にある浄谷寺のハスの花が見頃を迎えています。蓮を愛でながら境内も散策しました。

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

今日は七夕ですね。七夕は、日本をはじめ中国や韓国、ベトナムにもある風習です。さてベトナムと言えば飛行機の垂直尾翼にも描かれるほど蓮(ハス)の花が有名ですが、富田林でも寺内町の入口に当たる浄谷寺(じょうこくじ)では蓮の花が見頃を迎えています。

というわけで、先日の午前中に浄谷寺に行ってきました。

浄谷寺の位置をおさらいすると地図の通りです。富田林西口駅の改札口の前の道を東に一直線に進みます。

この道が、富田林、富田林西口駅の改札から続いています。

やがて少し坂になっているところに、木造の建物が見えてきました。壁に囲まれている中が浄谷寺の敷地です。

寺の入り口はもう少し東方向にあります。

この角を右に曲がると浄谷寺の入口です。

曲がると浄谷寺の入口が見えてきました。ちなみに入口の目の前の道路は西筋と呼ばれている通りで、寺内町の西の端になります。

門に入る前に敷地を見ると、蓮の花の植木鉢が多数並んでいました。

蓮の花は見事に咲いていました。

ただ訪問したのが午前11時なので蓮の花を見るのには少し遅れたようで、このように閉じ始めている花もあります。

こちらはふちの部分だけがピンク色をした白いタイプです。

こちらの蓮は外側がピンクで中が黄色と鮮やかな色ですね。

蓮の花の後ろにある石碑群も気になります。

この時、寺の管理をしている方がおられて、蓮の花とは別にメダカがいることを教えてくださいました。

このように赤い色をしたヒメダカが十数匹泳いでいます。

さてここで融通念仏宗の浄谷寺についておさらいしましょう。説明文を引用します。

当寺は、正式には半偈山(はんけいさん)三仏院(さんぶついん)浄谷寺といい、寺内町の一画、南会所町にある。融通念仏宗を唱え大阪市平野区にある総本山大念仏寺の末寺となっている。弘安9年(1286年)済戒真證(さいかいしんじょう)上人によって毛人谷(えびたに)村に開かれ、天正2年(1574年)に当地に移転し、今日に至ったとされている。また、史料には慶長13年(1608年)に「大念仏道場」とあり、寛文6年(1666年)に総門徒の寄進により再興された記述が残っている。

境内右手に二尊堂があり、その中に応長元年(1311年)銘の石像地蔵菩薩立像が安置されているが、大阪府下でもたいへんめずらしい古い年号の地蔵像として、昭和45年2月20日に大阪府指定文化財となっている。石像の両側に刻まれた文字によると、小比丘尼(しょうびくに)と真證という2人の報恩(ほうおん)供養のために建てられたことがわかる。また、庭のすみに永仁元年(1293年)の年号がある笠塔婆があり、当寺の歴史の古さをうかがわせている。

報徳碑と書かれている石像です。

その横右横を見るとシーズンが終わって枯れかけているガクアジサイが見えます。6月から7月という季節の移り変わりを感じますね。

寺の門をくぐります。浄谷寺は河内西国第十六番霊場(外部リンク)に指定されています。

河内西国霊場とは、河内国に33か所の霊場が指定されているもので、詳細についてはこちら(外部リンク)を参考にしてください。

永田春斉翁之碑とあります。この方を調べてみましたが、情報が出てきませんでした。

上に「毛鳥(鳥毛?)」とあり、その下に富永組講伝之塔(入船亀次郎 入船嘉七)とあります。講なので信仰のグループのようなものだと推測できますが、残念ながら詳しい情報は出てきませんでした。

境内に入るとこちらにも石碑を見つけました。明治十七年のもののようです。浄谷寺には石碑が本当に多いです。

境内にも蓮の花が置いてありました。

さらに目の前にはテント付きのベンチがあります。晴れた日の強い日差しや雨の時でもしのげるようになっています。

蓮の花の鉢が置いてあるのは、二尊堂の前です。説明文によれば、ここに1311(応長元)年銘で、大阪府の文化財に指定された石像地蔵菩薩立像が安置されているとのこと。

二尊堂前の蓮の花もアップしましょう。

お昼前なので、花がもう閉じかけているようでした。

蓮の花を見たところで、せっかくなので浄谷寺の境内も見て回りました。

鐘楼が見えます。その手前は、無縁墓のようです。

無縁墓の前にある地蔵堂です。下に刻まれているのは無縁墓になった戒名の名前や先祖代々の家の名前が書かれていました。

テントの後ろにもいろいろな墓があります。形もまちまちですね。

本堂改修落成記念とあります。2019(平成31)年3月24日に竣工したばかりです。

そのころの情報をチェックすると2017年から2年かけて行われたもので、1枚1,000円で瓦の裏に名前や願い事を書き込める瓦勧進を実施していたとのこと。

5年ほど前に改修された本堂です。この本堂の河原の裏には瓦勧進に参加した方々の思いが書かれているわけですね。

また本堂を隠すようにソテツの木が茂っており、その手前にあるのは水子地蔵です。

河内西国霊場の十六番として、御朱印を受け付けているようです。

本堂の前まで来ました。

本堂の上にあるのは半偈山の山号が書かれた扁額です。

境内を回ったので帰ろうとすると、気になる植木を見つけました。寺の関係者の方に聞いてみると、これは河津桜だそうで、となれば来年の3月ごろにはきれいな花を咲かせてくれるはず。早くも来年が楽しみになりました。

というわけで浄谷寺の蓮と寺を紹介しました。蓮の花はしばらく楽しめますので、近くに立ち寄る機会があれば覗いてみてはいかがでしょう。

私が訪問したのは午前11頃でしたが、もっと早い時間に行くほうが蓮の花がしっかりと開いていて美しいです。

浄谷寺
住所:大阪府富田林市富田林町7-12
開門時間:9:00~16:00
アクセス:近鉄富田林西口駅から徒歩5分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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