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一生に一度は入浴したい!「絶景温泉」5選(東北編)

高橋一喜温泉ライター/編集者

非日常を体験することは、温泉旅の醍醐味である。その温泉からの風景が見事であれば最高。一生モノの思い出となる。

なかでも、自然豊かで昔ながらの風景の残る東北地方には、絶景の湯船が少なくない。景色だけでなく、本格的な良泉が楽しめる入浴施設を5カ所紹介したい。

藤七温泉・彩雲荘(岩手県)

八幡平温泉郷を構成する秘湯のひとつで、標高1400mと東北最高峰に位置する山の温泉。山肌に目隠しなどない、野趣あふれる露天風呂がいくつもあり、白濁した源泉がかけ流しにされている。「開放感」という意味では全国でも屈指の露天風呂で、唯一無二の山の風景を眺めながら入浴できる。なお、早朝は日の出が美しい。

須川温泉・須川高原温泉(秋田県・岩手県)

栗駒山の8合目(標高1126m)に位置する県境の温泉。秋田県側にある「栗駒山荘」の露天風呂は、須川高原の大自然が一望に見渡せる大パノラマが見事。ほとんど人工物がない景色が広がり、春から夏にかけては緑のじゅうたん、秋は紅葉が美しい。一方、岩手県側にある須川高原温泉の大露天風呂「大日湯」は、大日岩という巨大な岩を見上げるロケーション。乳白色のにごり湯が美しい。

乳頭温泉郷・鶴の湯(秋田県)

日本を代表する秘湯といえば、乳頭温泉郷が真っ先に思い浮かぶ。なかでも江戸時代にタイムスリップしたかのような風情が漂う「鶴の湯」は、乳白色の濁り湯が人気である。複数の源泉をもつが、最も絵になるのは混浴の露天風呂。足元から源泉がぷくぷくと湧き上がる貴重な源泉である。

黄金崎不老ふ死温泉(青森県)

日本海を一望できる波打ち際に建つ一軒宿。東北を代表する海の温泉地だ。波打ち際に設けられた露天風呂には、潮風が吹きつけ、すぐ近くまで日本海の荒波が押し寄せる。夕暮れときの景色は格別で、塩分をふんだんに含んだ濁り湯が黄金色に輝く。もちろん源泉かけ流しの本格派の湯である。

川原毛大湯滝(秋田県)

「川の温泉」の聖地ともいえるスポット。地獄地帯から湧き出した源泉が沢水と合流し、20メートルの高さから滝となって落ちてくる。その迫力に息をのむ。入浴に適した泉温になる夏場は、滝つぼが湯船となる。大自然の中なので、入浴する際は水着を着用しよう。また、酸性の湯なので目に入ると激痛が走る。足湯だけでも十分に絶景を楽しめる。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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