ANA、緊急事態宣言による乗客減で羽田空港の保安検査場一部を再閉鎖。6月前半くらいの人出に逆戻り
1月8日(金)に2回目の緊急事態宣言が発令されてから約10日間が経過した1月19日(火)の午後、ANA便が出発する羽田空港第2ターミナル出発ロビーには人がまばらで、出発案内版には「欠航」の表示が並ぶ。特に早朝便に加えて、日中時間帯の便の多くが欠航となっている。人出は6月前半くらいに逆戻りしている。
ANAは2月7日までは大幅減便中
1月14日(木)には1月19日(火)~2月7日(日)まで追加減便として5661便の運休を発表したことで、同期間中の運航率は32%となり、2月7日までは単純計算で3便のうち2便が欠航となっている。国内線を運航する航空会社の中でも最も運休便割合が多くなっている。
ANAでは「緊急事態宣言を受けた需要動向に応じた生産量調整を行っている」とのことで、緊急事態宣言発令後のキャンセルが相次いでおり、1月8日時点では同期間中は71%の運航を計画していたが、1月14日に発表時には32%に大幅減便となった。
保安検査場の一部を閉鎖で北側のチェックインカウンターに集約
運休便が増えたことで、1月19日(火)からは羽田空港第2ターミナルの南側にある保安検査場「C」が新たに閉鎖となり(保安検査場Dは4月以降、閉鎖が続いている)、ANA便出発時には搭乗ゲートに関わらず北側にある保安検査場「A」もしくは「B」のみの利用となった。チェックインカウンターは、約半分のスペースでの運用となっている。
4月中旬~6月30日までも北側のチェックインカウンターのみを利用する同様の運用で、7月以降は利用者が回復傾向に見られたことから7月1日から南側の保安検査場「C」の運用を再開していたが、今回保安検査場「C」の再閉鎖となった。
上級会員、上級クラス向けラウンジも一部閉鎖に
マイレージの上級会員や上級クラス「プレミアムクラス」利用者などが利用できる「ANA LOUNGE」については、62番ゲート近くにある南側については1月19日から一時閉鎖となり、60番ゲート近くにある北側の「ANA LOUNGE」のみの営業となっている。
マイレージの最上級資格である「ダイヤモンドメンバー」が利用できる南側にある「ANA SUITE LOUNGE」は通常通りの営業であり、保安検査場「C」近くの専用チェックインカウンター「ANA SUITE CHECK-IN」カウンターからの入室が可能だ。
6月上旬頃に近い人出に逆戻り
羽田空港第1・第2ターミナルともに、2回目の緊急事態宣言以降、新たに飲食店や売店などの一部が臨時休業や営業時間短縮になっており、筆者が定期的に羽田空港を取材していたなかで、前回の緊急事態宣言終了後の6月上旬の人出に逆戻りしているように感じた。ターミナル直結の駐車場についても上層階のフロアは閉鎖されており、閑散とした状況になっている。19日の午後に出発する便は全便に空席があった。
受験シーズン到来。恒例の絵馬は例年通りに設置
新型コロナウイルスの影響で羽田空港の利用者が減っているが、例年この季節に羽田空港第2ターミナルに設置されるのが受験生を応援する特大の絵馬。1月19日の段階で今年も設置されていた。
学問の神様である太宰府天満宮の合格祈願のお祓いを受けた絵馬の前には「願い札」が用意されており、願い事を書かれた願い札が飾られていた。受験シーズンに入り、受験生の飛行機移動も今後増えるなかで、感染者数減少を願うばかりだ。