パニック障害の「受診の目安」は?気を付けたいポイントについて解説
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/drshrinksho/article/00625271/top_1698978814615.jpeg?exp=10800)
こんにちは、精神科医しょうです。
パニック障害は、普段通りの生活の中で動悸や息苦しさ、過呼吸などに突然見舞われ、「このままでは死んでしまうのでは…」という恐怖を感じてしまう病です。
発作は通常、30分から1時間以内に治まりますが、反復性があり生活に支障がでてしまうことがあります。
パニック障害の原因は「遺伝など体質的なもの」と「ストレスによるもの」、「脳や神経機能によるもの」などが考えられています。
今回は「パニック障害」についての受診の目安や気を付けたいことについて解説したいと思います。
パニック障害の症状とは?
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/drshrinksho/article/00625271/internal_1698978846224.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
パニック発作は何の前触れも無く、突然起こります。
身体症状としては、動悸、頻脈、息苦しさ、呼吸困難、発汗、震え、めまい、しびれなどが表れます。
精神症状としては「自分は死ぬのではないか」という恐怖や「どうなってしまうのだろう」という恐れや離人感などを覚えることがあります。
パニック発作が起こると、文字通り本人はパニック状態になり、あまりの激しい症状に救急車を呼んで病院に運ばれることもありますが、時間と共に症状は解消し、検査でも異常がないため、入院になることはありません。
パニック発作は場所に関係なく起こるため、一度発作を起こすと「同じ場所で発作を起こすのではないか」という不安がひどくなり、発作が起きた場所へ行くことに強い不安を感じ、避けるようになります。
また、発作が起きた場所へ行くことを想像したり、近くに行ったりしただけで発作が起きそうになることもあるため、発作症状よりも予期不安に苦しめられることもあります。
発症の強さと頻度は、発症初期が最も強く、閉所恐怖や広場恐怖を伴いながら抑うつ状態を合併することもあります。
受診の目安は?
一度発作が起きたら、すみやかに医療機関を受診するようにしましょう。
パニック障害は、一度発作を起こすと、繰り返し起こることの多い病気です。
「また、発作が起きるのではないか?」という不安が引き金になり、次の発作を招くこともあります。
発作症状だけに限らず、強い不安感や生活上の支障を自覚したら、受診するようにしてくださいね。
パニック発作が起こったら…
パニック発作が起こった時はできるだけ、気を静め、ゆっくりと呼吸し症状が治まるのを待ちましょう。
また、パニック発作で死んでしまうことはありませんので、いたずらに不安をあおらないようにすることが大切です。
周囲の人の対応としては「気のせい」「気にしすぎ」などと決めつけず、パニック障害が病気であることを理解するようにしましょう。
治療法としては、抗不安薬や抗うつ剤、漢方薬などの投薬で、パニック発作の症状を緩和させることがあります。
また、不安や恐怖を引き起こす場所に、危険を伴わない形で連れていくことにより克服させる行動療法や歪んだ考え方と受け取り方を修正する認知療法などを行うこともあります。
パニック障害はある程度、確立された治療法がありますので、必ず主治医の指示に従い治療を受けるようにしてくださいね。
パニック発作は他の病の症状とも類似している?
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/drshrinksho/article/00625271/internal_1698978896148.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
パニック発作時のめまいや吐き気、恐怖の対象を避けるために外出を控えるといった行動は、他の病にも通じるものがあります。
パニック障害は、身体的な症状が強く表れるため、まずは内科を受診する方も少なくありません。
心臓や消化器の検査をしても異常が見つからないことが多いのですが、内科を受診することは決して間違いではなく、まずは身体の異常が無いことを確認しておく方が賢明だと言えます。
内科で「異常なし」と診断されたら、心療内科・精神科の受診を選択するようにしましょう。
心療内科・精神科を受診することをためらってしまう方も多いかと思いますが、内科の医師に相談し、紹介状を書いてもらうとスムーズかもしれません。
心療の際には、できる限り症状を包み隠さず伝えるようにしてくださいね。
「いつ」「どこで」「どのような」パニック発作が起こったのかを記録しておくと、医師に伝わりやすくなります。
また、治療内容や薬について不安がある場合は、必ずその場で医師に相談するようにしてくださいね。
まとめ
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/drshrinksho/article/00625271/internal_1698978911300.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
今回はパニック障害についての症状や受診の目安、治療法について解説しました。
パニック障害は治療すれば良くなりますが、放置すると重症化してしまうこともあります。
ひどくなると外出できなくなり、不安な気持ちが長く続くとうつ病を発症してしまう可能性も高まります。
どんな病でも、日常生活に少しでも支障が生じていると感じたら、まずは医療機関を受診するようにしましょう。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?
「他人の顔色ばかりみてクタクタ」
「自分の意思で生きられない」
「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」
そんな他人軸に悩むあなたは私のブログ(外部リンク)をチェックしてくださいね。
あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを応援しています♪