勤務先保育園で男児にわいせつ「昼寝の時間帯に」ってどうやって?現役保育士が想像する保育環境のずさんさ
共働きの現役保育士です。
「昼寝の時間に呼び出し、男児に性的暴行か 元保育士の男を逮捕」というニュースが流れました。
容疑者本人についてコメントすることは控えますが、限定された情報からも垣間見られたのが保育環境のずさんさです。
今回は現役の保育士の立場から、この事件が起こってしまった環境的な背景を想像してみたいと思います。
まともな保育環境なら昼寝中に園児を呼び出せない
内閣府が策定している「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」に保育園における午睡の確認ガイドラインが示されています。
午睡チェックのポイントの一つに、次のような項目が挙げられています。
0歳児は5分間隔、1~2歳児は10分間隔、3歳児以上は15分間隔でチェックする
このため、各保育室に「午睡チェックシート」等の名前で書類が整備されており、既定の間隔ごとに園児の様子を確認し、確認印などを押すように定められています。
ガイドラインを遵守すると、たとえ園児が全員寝ていたとしても、ほぼ切れ目なく保育士が見守りをすることになります。
少なくとも筆者は、保育士が誰もいない保育室を見ると、トイレに行っているのか?事務所に用事があるためか?と担当保育士の所在を気に掛けますね。
何らかの理由で不在が長時間である様子であるときは、担当保育士を探しに行ったり、代わりに保育に入ったりと対応をします。
今回の報道の保育園では、担当保育士が長時間不在にしても、代わりをできる保育士がいないほど手薄か、他の職員の行動に全く無関心なほどブラックな勤務環境だったのかと想像しています。
まともな保育環境なら誰にも見られない部屋などない
今回の報道では「別室に園児を呼び出し」とありますが、まともな保育環境であれば誰にも見られない部屋などないはずです。
保育室の入り口にはドアが付いていますが、必ずのぞき窓が付いているはずです。
保育室のドアの例/株式会社 山崎
保育室の覗き窓は小柄の大人でも覗けるほど大きいので、廊下などを通過すれば保育室全体が見渡せるはずです。
覗き窓に目張りをしてあるのだか、誰も廊下すら通らないほど職員がいなかったのかは不明ですが、「どんな劣悪な保育環境なんだ」と思わずにはいられません。
まとめ
墨田区内の保育園で起きた園児に対する暴行事件について、この事件が起こってしまった環境的な背景を想像してきました。
容疑者本人についてコメントすることは控えるものの、断じて許されるべきことではない点は明記させていただきます。