Yahoo!ニュース

【北海道室蘭市】しっとりジューシー臭みなし!店主自ら磨いたエゾシカ肉が美味すぎるお店を見つけました

日下部千里ローカルフリーライター(室蘭市・登別市)

北海道のご当地お肉といえば、ジンギスカンを中心に食べられている羊肉(ラムやマトン)、そして、近年耳にする機会が増えてきた、エゾシカ肉。

室蘭市内にエゾシカ肉をはじめとしたジビエメニューを提供するお店があるという話を聞き、中央町の『hide’s dining 遊(ヒデズダイニング ゆう)』にお邪魔しました。

hide's dining 遊の外観。手彫りの看板と、のぼりが目印です。
hide's dining 遊の外観。手彫りの看板と、のぼりが目印です。

印象的な『遊』という店名は、マスターであるヒデさんの「自分が作るお料理でみんなが楽しく過ごしてほしい、遊びに行くようにお店に来てほしい」という願いを込めているのだそう。

店内はシックなダークトーンを基調に、木目を取り入れたモダンな内装で落ち着いた雰囲気。女性のおひとり様やご家族での利用なども多く、幅広いお客様層が特徴です。それぞれが楽しく思い思いの過ごし方をされていて、ヒデさんの気さくな人柄が現れたような、温かな空気を感じることができます。

また、テーブル席には個室と大きな部屋を切り替えられる仕組みを取り入れ、女子会、接待やディナーミーティングが多いというエリアニーズを考慮した店づくりがされています。

シックな雰囲気の個室。連結することで団体利用も可能。
シックな雰囲気の個室。連結することで団体利用も可能。

カウンターもあります(全7席)。
カウンターもあります(全7席)。

安心安全なものをお客様へ。遊のエゾシカ肉へのこだわり

メニューに目を向けると、一際目立つのがジビエメニューです。お店での人気のジビエについて伺うと、「エゾシカ料理は道内外、老若男女問わず人気」だそうで、エゾシカ肉を楽しむためにわざわざ来店するお客様もいるのだとか。

遊のエゾシカ肉は一般社団法人 エゾシカ協会による認定を受けたお肉だけを取り扱うエゾシカ食肉事業協同組合から仕入れており、その中でも柔らかく臭みやクセが少ない『シンタマ』という部位を使用しています。

しかもそのお肉は、ヒデさん自らが筋引きをして磨いているというから驚きです。

提供中のジビエメニュー

ジビエメニュー
ジビエメニュー

現在は、ジビエ素材として、前述の北海道産エゾシカ肉のほか九州産猪肉をラインナップ。提供しているメニューは以下の通りです。

  • 鹿ステーキサラダ 1,500円
  • 鹿ステーキ 1,350円
  • 鹿の竜田揚げ 1,200円
  • 鹿カツ海苔巻き 1,750円
  • 猪のガーリックソテー 1,650円
  • 猪の味噌炒め 1,650円
  • 猪のカツ 1,850円

さっそく、お料理を注文してみました

お店イチオシ!エゾシカ肉メニューに舌鼓

こちらは一番人気の鹿ステーキ(1,350円)

ミディアムの程よい焼き加減。しっとりと柔らかく、噛めば噛むほどに甘いお肉の美味しさが口内に広がります。

鹿肉はパサパサしている、臭みがすごい、血抜きをして食べたから味がしない…そんな思いをしたことがある方は驚くはず。まるで上質な牛フィレ肉を食べているような味わいなのです。

お店人気の「鹿ステーキ」。シンタマの美味しさをダイレクトに味わえるメニューです。
お店人気の「鹿ステーキ」。シンタマの美味しさをダイレクトに味わえるメニューです。

ヒデさんの仕上げる鹿ステーキはなめらかで柔らかな仕上がりです。
ヒデさんの仕上げる鹿ステーキはなめらかで柔らかな仕上がりです。

それでも臭みに不安がある方には何がいいですか?と伺ったところ、「う〜ん…これかな」と言いながらササッと作ってくださいました。

ヒデさんが手際よく作り上げたのは…
ヒデさんが手際よく作り上げたのは…

こちらは、鹿カツを巻き寿司にした鹿カツ海苔巻き(1,750円)

衣の香ばしさとコク、そしてお料理を華やかに彩るソースのおかげで、お肉の美味しいところを中心に楽しめるように工夫されています。お肉にもしっかり火が通るのも安心ポイントかもしれませんね。

甘だれとマヨネーズソースが華やかに魅せる「鹿カツ海苔巻き」。
甘だれとマヨネーズソースが華やかに魅せる「鹿カツ海苔巻き」。

1切れは、女性でも一口で食べやすい大きさです。
1切れは、女性でも一口で食べやすい大きさです。

北海道でも珍しい猪肉料理にチャレンジ

室蘭市内、ひいては北海道内でもなかなか口にする機会がない猪肉については、「北海道には猪が生息していないので、一般的なぼたん鍋しか知らないという方が多いかもしれません。猪肉はコクのあるバターやガーリックとの相性が抜群で、焼いても美味しくいただけるんですよ」と、ヒデさんは教えてくださいました。

猪肉のガーリックソテー 1,650円は、確かに一口入れると、赤身のしっかりした豚肉のような味わい。まるでイベリコ豚のような、お肉の旨みと甘い脂の香りが広がります。

私の知っている猪肉の臭みはどこへ行ってしまったのでしょうか…。

ミディアムに焼き上げたその姿は、まるでステーキな「猪肉のガーリックソテー」。
ミディアムに焼き上げたその姿は、まるでステーキな「猪肉のガーリックソテー」。

程よい弾力、端切れの良さ、そして何と言っても噛めば噛むほど旨味が広がるお肉。たまらない!
程よい弾力、端切れの良さ、そして何と言っても噛めば噛むほど旨味が広がるお肉。たまらない!

シカの日にはサステナブルな企画メニューも!いろいろなメニューを試してみよう

北海道では、毎月第4火曜日を『シカの日』としているのですが、なんと遊は室蘭市内唯一のシカの日参加店(2024年4月時点)!当日は磨いたお肉の端材やスジをうまく活用したサステナブルなメニューをお安く提供しているのだとか。

ヒデさんは「過去にご好評いただいた鹿カレーや鹿ハンバーグのほかにも、さまざまなメニューを考えていきたいですね」と語っていました。

メニューとにらめっこしながら、時にはおすすめをヒデさんに伺いながら、ジビエとともに美味しく楽しい夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。

取材にご協力いただいた、マスターのヒデさん(左)と、奥様のMEGさん(右)。
取材にご協力いただいた、マスターのヒデさん(左)と、奥様のMEGさん(右)。

hide's dining 遊 店舗情報

住所:北海道室蘭市中央町2丁目3−19
電話:0143-84-1156
営業:11:30〜14:00(L.O. 13:30)/18:00〜21:00(L.O. 20:30)
定休日:日曜日、その他不定休あり
駐車場:なし
支払い方法:現金、クレジットカード
SNS:公式Instagram(外部リンク)

取材協力:hide’s dining 遊 永浦秀範 様
※価格は税込です
※記事の内容は取材当時のものです

ローカルフリーライター(室蘭市・登別市)

北海道登別市在住。「地域の方々と対話する」をモットーに、室蘭登別エリアの飲食店、イベントレポート、観光など様々な話題を発信します。

日下部千里の最近の記事