東京ゲームショウ テーマの割れる報道が示す「見どころ」の多さの意味 #専門家のまとめ
世界有数のゲーム展示会「東京ゲームショウ2024」が26日から、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれています。新聞社やテレビ局など、大手メディアの報道を踏まえて、「見どころ」を考えます。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
メディアが展示会についての記事を書くとき、読者に分かりやすくするためにテーマをしぼり、将来を見据えた業界のトレンドを整理・分析することが求められます。そのため、記事の内容が似ることもあります。
しかし今回の報道は、新しいゲーム機(PS5 Pro)、生成AI、海外からの日本市場への参入、日本企業の海外展開とテーマがまちまち。圧倒的な目玉がないともいえますし、ポイントがいくつもあるともいえます。
ただし、これらのテーマは将来的に、互いに結び付く可能性があります。ゲームの開発費高騰を生成AIによって軽減する可能性もそうですし、生成AIがVRやインディーゲームの成長に貢献することも考えられます。また世界的な競争が激しくなる一方、市場規模が拡大し、売り上げを伸ばす好機にもなりえます。
一昔前であれば、携帯ゲーム機やスマホゲームなど、各社は流行ものに偏ることもしばしばありました。しかし今では各社が自社の強みを生かし、将来を見据えて戦略を練っています。日本と海外、家庭用ゲーム機とスマホゲームとPC、大型タイトル・名作とインディーゲーム……というように、どのジャンルも厚みが増しています。
むしろ、多くのコンテンツがそろう中で、自社のコンテンツを埋没させないための工夫が問われます。各社の戦略が来年以降どうなっていくのか注目です。