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【富田林市】現在は薬局です。羽曳野市との境界線上にある喜志遺跡の発掘現場跡を見てきました。

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

富田林市内には大小いろんな遺跡がありますが、通常遺跡は建設工事などが行われるタイミングで発掘調査が行われるので、今見にいっても遺跡の痕跡は残っていません。

しかし、富田林市文化財課のページ(外部リンク)では、富田林市で実際に行われた遺跡の発掘の様子と調査報告書が無料でダウンロードできるリンク集があり、どこに遺跡があったのかわかるようになっています。

その中でとても気になる資料を見つけました。これは表紙ですが、富田林市文化財調査報告54「喜志遺跡Ⅳ」と書いています。喜志遺跡はこれまで何度も調査報告書が出ているのですが、この中に気になった文言として「薬局の建設に伴う発掘調査報告」とあります。

その場所がこちらです。喜志遺跡の上に東阪田がありますが、そこは羽曳野市です。現在の市境付近に調査対象地がある事になりますが、喜志遺跡の範囲はとても広いそうで、本当は羽曳野市側にも広く分布していたそうです。

ということで現場に向かってみました。場所は喜志駅から旧国道の170号線に出て、後は北方向に歩いていくだけです。

旧国道は歩道がなく、それなりに交通量があるので歩くときは細心の注意をしなければなりません。

画像に黄色と黒で「処方せん受付」という文字が見えますが、あのあたりで発掘調査が行われたようです。

調査報告書の一部引用
調査報告書の一部引用

調査報告書によれば、薬局の手前に診療所があって、その診療所から薬局のある方向に溝があったと推定されているのがわかります。

診療所の手前から奥にある薬局を見てみましょう。手前の診療所駐車場付近から、溝があったと推測しているようです。

こちらが該当する「あすなろ薬局」です。これが建てられる前に調査が行われたわけですね。

現在は当然ながらアスファルトに埋められているので、過去に遺跡があったということはまったく想像できませんね。

薬局の隣は畑になっていますが畑の先に道路があります。

畑の先にある道路を越えるともう羽曳野市です。

ということで、羽曳野市との市境付近にある遺跡だった場所の現在を見てきました。このように調査報告書は無料でPDFがダウンロード出来ますので、遺跡に興味のある人限定の遊びになるかもしれませんが、調査報告書を見た後に現在の様子を見に行くのもおもしろいです。

喜志遺跡(あすなろ薬局)
住所:大阪府富田林市喜志町4丁目10-26
アクセス:近鉄喜志駅から徒歩15分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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