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NY原油2日:リグ稼動数減少を受けての買いが続かず、反落

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

NYMEX原油4月限 前日比0.17ドル安

始値 49.45ドル

高値 51.04ドル

安値 48.71ドル

終値 49.59ドル

改めて供給過剰が意識される中、戻り売り優勢の展開に。

何か目新しい材料があった訳ではないが、米石油リグ稼動数の減少を受けての買いは続かず、戻り売り優勢の展開に。石油リグ稼動数の減少傾向が続く中、将来的な増産ペースの鈍化、更には減産見通しが原油相場の下値不安を後退させている。しかし、当面の需給緩和状態には変化がないとの見方から、50ドル台維持に失敗している。

Bloomberg集計の2月石油輸出国機構(OPEC)産油量は、前月の日量3,040.5万バレルから3,056.8万バレルまで、16.3万バレル上振れした。UAEとサウジがそれぞれ増産に踏み切っており、ナイジェリアやリビアの減産分が相殺されている。それほど大きな動きではないが、少なくともOPECサイドから需給を引き締めようとする動きが見られないことも、原油相場に対してはネガティブ。

また、今週の米石油在庫統計で、クッシング地区の在庫減少は限定的との見方も、WTI原油に対してはポジティブ。在庫積み増し傾向には変化がないと見られるため、改めて買いポジションを構築するような動きまでは見られない。ただ、ブレント原油とのスプレッド縮小が促された結果、国際相場に対するWTI原油の割安感が若干解消されている。

当先のサヤバランスからは期近限月に下げ過ぎ感もあり、改めて大きく値下がりするには下げ渋っている期先限月にまで売り圧力を波及させることが必要不可欠となる。ただ、この時期から原油相場が反発してしまうと、需給均衡化をもたらすのに十分な生産調整が進まず、今後の反発力が限定されてしまうことになる。中長期的にはボトム圏に近づいているのは間違いないが、短期スパンでは依然として戻り売り対応の方に魅力を感じる。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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