逃げ恥『恋ダンス』の楽曲使用期限切れの延長を願う
KNNポール神田です!
3年前のヤフー個人ニュースで、「恋するフォーチュンクッキー」の記事を寄稿した。
「恋するフォーチュンクッキー」に見られる企業コラボレーション効果(神田敏晶)- 個人- Yahoo!ニュース
テレビ番組「逃げるは恥だが役に立つ」のエンディングソングの「恋」の集団ダンスが3年前同様にブレイクしている。しかし、今回のブレイクは、もはや国民的アイドルで全盛期のAKBの新曲コラボではなく、視聴率20%といっても単独ドラマの最終回をピークに限定的にブレイクしている。いや、最終回が終わってからの方がピークになっている異例なブレイクなのだ。そう、国民誰もが知っている「恋ダンス」なのではなく、知っている層と知らない層がまったく大きく別れる出来事となっていることが特徴的だ。たとえば、最終回の視聴率20%というと、世の中の80%は知らない層と捉えることもできる。また、番組の初回時は10%の視聴率という、まさに「半沢直樹型」の途中から話題になっているので視聴をはじめるという、ソーシャルメディア時代のドラマ視聴が生み出したブレイクなのである。
知名度もダンスも難しい楽曲
そして、実際にダンスのフリも難しく楽曲も踊りやすいものではないと思う。さらに、年配者にドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」を説明しはじめると、その時点で、その日本語ってなんだ?…ということだろう…。まず、そこからの説明が必要となる。ちなみに意味は、ハンガリーのことわざで「自分の戦う場所を選べ」という意味あいだ。そして、主役の星野源さんだ。エンディングソングの「恋」も歌っている。筆者はずっと「モテキ」の森山未來さんと勘違いしていた…。そんな国民的知名度が浸透していない段階でダンスをやろうと思うと説得は、さぞ大変だったことだろう。「PPAPでは駄目なのか?」とも議論されてきたはずだろう…そう、PPAPでは短すぎてダメなのだ。また、楽曲の持つイメージを活用しないとPRにならない。
キャロライン・ケネディ駐日大使のHappy holidays!恋ダンス
現在、最も視聴されている「恋ダンス」はキャロライン・ケネディ駐日大使のサンタコスプレの恋ダンスだ。すでに130万回再生を越えている…。米国大使館に始まり、日本の各地の領事館職員がダンスをおこなっている。一気に世界にブレイクし広がっているかのような錯覚を覚えるほどだ。
問題は、番組がすでに終わってしまったこと
ビクターエンタテインメントの星野源さんのページには、断り書きが書かれている…。
…とあるのだ。
つまり、ドラマの最終回が終わったことで、このオリジナル楽曲の使用は限定的な利用状況にある。するとオリジナル楽曲を利用した動画の音声を変更しなければならないのだろうか?または、音声がなくなってしまうのか?
しかし、このあたりは、楽曲プロモーションの場としてある程度の理解を示すべきだろう。これによって、再度、続編というハナシがあったり、見損ねた人たちの見逃し視聴という市場も登場することだ。結果として楽曲が接触する機会が増えていくという相乗効果もある。たくさんの人を動かし、説得し、時間をかけて練習してきた楽曲コラボレーションの存続価値をアーティスト側の著作隣接権も保持者も、権利ではなく、ビジネスライクに考えるべきであろう。音楽は買ってもらう前に、聞かれる場が存在することのほうがより重要だ。営利目的利用とはまた別個の判断が必要だろう。
地域創生に、地方活性に役立つPRダンスコラボレーション
神戸の岡本商店街の恋ダンス
33商店で100名の参加者だ。商店街という土地柄、YouTubeで見た会話が多くなされていることだろう。
準限界集落、日本一年齢層が高い恋ダンス 富山県氷見市のPR
兵庫県城崎温泉観光大使
神奈川県寒川町職員
福島県いわき市常磐 スパリゾートハワイアンズ
横浜・八景島シーパラダイス
道頓堀 ※PRではないが踊りが秀逸!
「商業利用」の領域とは限りなく近いが、許容できる範疇ではないだろうか?楽曲の世界感のトーン&マナーは厳守されているようだ。
家事代行のベアーズ 松田公太氏も登場!
東洋英和女学院大学ミズコンファイナリスト2016
これらの秀逸な「恋ダンス」が見れなくなる日がやってきてしまうのだろうか?
逃げ恥『恋ダンス』の楽曲使用期限切れの延長を願いたい。