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どうしてチャイルドシートを利用しないのか。気にするのは違反? それとも子供の機嫌? #専門家のまとめ

高根英幸自動車ジャーナリスト
チャイルドシートは子供が嫌がろうが着用させるのが親の務めだ(写真:アフロ)

チャイルドシートやシートベルトの誤った使い方により、子供だけが亡くなるといった交通事故が続出している。背景にはチャイルドシートの着用率が年々低下しているというデータもある。その実態を記事で追うとともに、子をもつドライバーは走行時の安全性を考えた時どうしたらいいのか、考えてみた。

ココがポイント

▼今までの経験と昔のままの感覚から、チャイルドシートの必要性を軽視する高齢者は多いようだ

・<法律違反以上に>6歳未満の孫がいるのにチャイルドシートを使いたくない両親・義両親。危険! (Ameba News)

▼交通事故で息子を失った母親がチャイルドシートの重要性を訴える。子を失ってから後悔しても遅い

・「助けられる命がある」…チャイルドシート未着用で長男を失った母、16年ぶりに体験語る(読売新聞)

▼チャイルドシートが合わなくなる5歳頃にジュニアシートに取り替えず、そのまま大人用シートベルトへ移行する親は多い

・「義務なのに…」チャイルドシート、5歳になると着用率が激減のわけは? 専門家が指摘する理由と危険性(信濃毎日新聞デジタル)

▼キャンピングカーの横転事故で8歳児が死亡

・両親・祖父母と旅行の帰りに…東京都の8歳男の子が死亡 父親運転のキャンピングカー横転 息子は後ろの室内部分に 業者「走行中はシートベルトを」(NBS長野放送)

エキスパートの補足・見解

「子供が嫌がるから」、「すぐそこまでだから」、「今まで事故に遭ったことがないから」といった理由でチャイルドシートやジュニアシートを着用させないのは、親の都合だけで判断した軽率な判断だ。自分はシートベルトを着用していて交通事故に遭い、子供だけが重傷あるいは死亡してはじめて事の重大さに気付くのでは悲しすぎる。コミュニケーションの取れない乳幼児はチャイルドシートを嫌がるのは当然だから、親は心を鬼にしても子供を守るために着用させなければならない。

筆者には二人の息子がいるが、長男はチャイルドシートを嫌がらず受け入れたが、次男は泣いて叫んで嫌がった。それでも30分はそのまま走らせ、クルマを停めて10分母親に抱かれての休憩を繰り返し出掛けた。それを何回か繰り返すと、諦めたのかそれほど嫌がらなくなり、言葉を話す頃には自分でチャイルドシートのベルトを装着するようになった。

キャンピングカーはベース車に比べて大きく重く、風の影響も受けやすいので横転のリスクも高い。車内はまるでリビングにいるように快適で楽しいが、親は子供の安全を常に最優先に考えてほしい。学資保険や生命保険は、命を守ってくれるものではないのに加入し、命を守るチャイルドシート、ジュニアシートは買うのをためらったり、子供を乗せないのはまったくもって異常なことに気付いて欲しい。

自動車ジャーナリスト

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。芝浦工業大学機械工学部卒。これまで自動車雑誌数誌でメインライターを務め、様々なクルマの試乗、レース参戦を経験。現在は自動車情報サイトEFFECT(https://www.effectcars.com)を主宰するほか、ベストカー、クラシックミニマガジンのほか、ベストカーWeb、ITmediaビジネスオンラインなどに寄稿中。最新著作は「きちんと知りたい!電気自動車用パワーユニットの必須知識」。

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