パンデミック後初の「スター・ウォーズ・セレブレーション」。サプライズも
シカゴで行われた前回のイベントから3年。「スター・ウォーズ」のファンが、久々に集合した。
「スター・ウォーズ・セレブレーション」は、1999年に始まったルーカスフィルム主催の大規模な祭典。これまでさまざまな都市で行われてきたが、今年はディズニーランドのあるカリフォルニア州アナハイムが選ばれた。まだパンデミックが完全に終わっていない中とあり、雰囲気はこれまでとやや違っている。パネルの会場はあいかわらず満席だし、活気は十分すぎるほどあるものの、全体的には過去よりやや参加者が少ない感じ。感染対策として、参加者は全員、ワクチン接種済み証明書か、陰性証明書を見せ、腕輪をもらう必要がある。
それでも、このイベントが戻ってきたことへの興奮は、主催者側にも、参加者にも明らかだった。初日の現地時間26日の午前中に行われたルーカスフィルムの今後の作品のプレゼンテーションで、プレジデントのキャスリーン・ケネディは、「再び皆さんにお会いできることを、私たちは3年も待っていました。世界で最も情熱的で興奮に満ちた人たちと、また直接コネクトできることを。それはつまり、『スター・ウォーズ』のファンです。あなたたちとお会いできない間も、私たちはあなたたちの存在を感じていました。あなたたちがインスピレーションをくれるおかげで、私たちは新しいストーリーテリングを模索していくことができたのです。これからの数日間に、あなたたちに素敵なものをたくさんお見せしたいと思います」と、喜びの挨拶をした。それに対し、ファンは、ライトセーバーを掲げ、大きな拍手と声援で応えている。
今年、このプレゼンテーションで紹介されたのは、27日にDisney+ で配信開始を控えていた「オビ=ワン・ケノービ」や、「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」のロン・ハワードとジョナサン・カスダンが手がける「ウィロー」の新シリーズ(『スター・ウォーズ』とは関係がないが、1988年のオリジナル映画はジョージ・ルーカスが製作、ハワードが監督している)、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のキャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)を主人公にした「アンドー」、ロザリオ・ドーソン主演の「アソーカ」など。いずれもDisney+での配信。これらのキャストやフィルムメーカーたちは舞台に登壇したが、現在撮影中のドーソンだけは、事前に録画されたビデオでの登場となった。
さらに、サプライズとしてまったく新しいプロジェクトが発表されてもいる。「スパイダーマン」新三部作を監督したジョン・ワッツが、クリス・ワードとともに考案したもので、タイトルは「Star Wars: Skelton Crew」。小さな惑星に住む子供たちを主人公にし、これまでと違った視点から「スター・ウォーズ」の世界を見つめる作品になるようだ。
もっと大きなサプライズは、ジョン・ファヴローによってもたらされた。彼とデイヴ・フィローニは、「マンダロリアン」で今も実際に使われているセット、衣装、大道具、小道具などを大量にアナハイムに持ち込んでくれたのである。まるで博物館の展示のような大がかりなプロジェクトだが、ショーケースの舞台で発表されるまで、秘密にされていた。この「マンダロリアン・エクスペリエンス」は、多くの参加者にとって、今回の「セレブレーション」イベントで最も心に残るものだったのではないだろうか。
そしてファヴローとフィローニは、28日の「マンダロリアン」のパネルでもサプライズを用意してくれた。「マンダロリアン」の登壇したおなじみのキャストの中に、アソーカ役のドーソンがいたのだ。この日は土曜日で、撮影がお休みだったことから、参加が可能だったのだろう。撮影が始まってまだ3週間だというが、短い映像も上映され、会場のファンを喜ばせた。
だが、もっと場内を興奮させたのは、最後に出てきたもうひとりのサプライズゲスト。ベイビー・ヨーダである。ファヴローがテーブルの下から出してきた彼は、実物大で、表情の動きもある。そのかわいらしい彼を囲んで登壇者たちが「マンダロリアン」ファミリーの集合写真を撮るという微笑ましい状況でパネルはお開きとなった。
やはりアナハイムにあるエンジェルズ・スタジアムでは、現地時間27日、「スター・ウォーズ」仕様の大谷翔平のボブルヘッドのプレゼントがあったことから、チケットが完売している。「スター・ウォーズ・セレブレーション」は現地時間29日まで行われる。