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【河内長野市】市内では珍しい!松ヶ丘の春日神社に、果皮が漢方薬の生薬や石鹸代わりになる木があります

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野はついつい南に広がっている山の方ばかり注目してしまいますが、北側にも気になるスポットがあります。例えば松ヶ丘にある春日神社もそのひとつです。

場所を確認すると、神社は中高野街道沿いにあります。神社は河内長野市内ですが北側にある富田林市にある滝谷駅からだと徒歩11分です。また松林寺がすぐ隣なのは、江戸時代以前の神仏習合時代の名残りなのかもしれません。

ということで、市内中心から中高野街道を北に歩いて、松ヶ丘春日神社を目指します。

春日神社は、松ヶ丘公民館がすぐそばにあるのでこの地域の中心地ですね。松ヶ丘のだんじり小屋もすぐ近く、公民館の裏側の道沿いにあります。

松ヶ丘公民館の道路を挟んだ向かい側、春日神社の前に到着しました。

春日神社の変額が見えます。春日神社は奈良の春日大社を総本社として、春日神を祀っています。富田林野彼方にも、同じ名前の春日神社がありますね。

ちなみに春日神とは、春日大社から勧請(かんじょう:霊を分けてもらう)を受けた神のことで、春日大社に祀られている、武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(いわいぬしのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、比売神(ひめがみ)の4柱の神々の総称です。

門のように見えるのが拝殿になっているようで、その奥に本殿があります。

松ヶ丘の春日神社がいつごろ創建されたといった情報がなく、歴史などもわかりませんが、境内には平成十七年に土塀を修復した記念碑があります。

さて松ヶ丘春日神社には河内長野市内には5本しか確認できていないという貴重なムクロジ(無患子)の木の紹介があります。市内には、松ヶ丘春日神社のほか日野の臨泉庵にもムクロジ木があるという情報がありますが、調べても臨泉庵の場所が確認できません。

ムクロジの果皮は、石鹸が無かった時代に石鹸の代用品となり、延命皮という漢方薬の生薬にもなります。さらに種は、正月の伝統的な遊び、羽子板の羽根(球)になったり、数珠に使われたりするそうです。

なお、少しややこしいですが、画像説明版のすぐ後の葉のついた低木はムクロジではなく、その後ろの上に伸びている木の中にムクロジの木があるとのことです。実がなる時期が10月から11月にかけてなので、時期的にもう終わってしまいましたが、実は木から落ちても残っているそうです。散策・参拝ついでに、そのムクロジの実やその中に入っている黒い種がないか確認して見るのはいかがでしょう。

松ヶ丘春日神社
住所:大阪府河内長野市松ケ丘中町1608-6
アクセス:南海滝谷駅から徒歩11分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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