東京都心で37℃予想。近年増える体温以上の猛暑。
関東甲信で特に気温が上昇
ただ東北や北陸では、引き続き、活発な雨雲がかかるため、大雨に注意が必要です。
一方、台風5号が持ち込んだ熱帯の空気や強い日差し、一部ではフェーン現象の影響で、関東甲信では今年一番の猛烈な暑さとなりそうです。
気象庁発表の予想最高気温は、甲府で38℃、東京都心、さいたま、熊谷、秩父、前橋で37℃、千葉、横浜で36℃などとなっています。
ちなみにコンピュータの計算では、東京の多摩地方、埼玉、群馬など、内陸で38℃~39℃以上を予想しているものもあります。
東京都心は午前7時半過ぎには早くも30℃を超え、午前8時51分には32.0℃まで上がっています。
熱中症に厳重な警戒が必要です。
東京都心の猛暑日日数の推移
東京管区気象台が発表している資料によると、1876年の統計開始以来、東京都心ではしばらく35℃以上の猛暑日は数えるほどしかありませんでした。
なかには1902年から1921年まで20年間も出現しないことがあったほどです。
ところが温暖化や都市化などの影響により1900年代中頃からは年間5日程度出現する年が出始め、1995年には初めて10日以上となる13日を記録しました。
その後は多くの年で5日から10日程度の出現率となっています。
では37℃以上の体温を上回るような猛暑の出現率はどうでしょうか?
東京都心で37℃以上を記録した日
東京都心で37℃以上を記録した日を調べてみました。
初めて37℃以上の高温を記録した日は、統計のある1876年から実に60年以上も経った1942年で、8月16日に38.1℃を記録しました。
現在までの観測史上でいきなり6位に相当するような記録的な猛暑ですから、当時はかなりのニュースになったのではないかと推測されます。
それから1980年代(昭和)までの37℃以上の日数は合計10日ですから、平均すれば5年に一度程度の出現率です。
ところが1990年代(平成)以降の37℃以上の日数は合計15日で、平均すれば2年に一度程度は体温を上回るような猛暑に見舞われていることになります。
なかには2007年のようにひと夏に3日も出現したことがあります。
この原因は温暖化に加えて、コンクリートジャングルとなった都市化に大きなウェイトがあると思われます。
さらにこのような基本場に今回のように関東の北側に台風や前線があったり、太平洋高気圧が顕著に発達するような気象条件の時に38℃以上の記録的な猛暑を記録することが多くなっています。