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鈴木誠也の「1試合に3打席続けて打点」は日本人選手9人目。最多の松井秀喜は、4試合+Wシリーズ1試合

宇根夏樹ベースボール・ライター
鈴木誠也(シカゴ・カブス)Apr 9, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 開幕2試合目の4月9日、鈴木誠也(シカゴ・カブス)は、どちらも1死一、三塁で迎えた1打席目と2打席目に、それぞれ、犠牲フライ(写真)とシングル・ヒットを打ったのに続き、2死満塁の3打席目は四球を選び、3打席続けて1打点ずつを挙げた(4打席目と5打席目は見逃し三振)。

 1試合に3打席続けて打点を挙げた日本人メジャーリーガーは、見落としがなければ、鈴木が9人目だ(1試合に4打席以上続けて打点は皆無)。これまでの8人のうち、松井秀喜は4試合、松井稼頭央は3試合、イチロー大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は各2試合で記録している。あとの4人は、田口壮岩村明憲青木宣親(現・東京ヤクルト・スワローズ)に、投手の大家友和だ。

 大家は、ミルウォーキー・ブルワーズ時代の2006年8月24日に、3打席続けて打点を挙げた。1死満塁の1打席目に捕手の打撃妨害で1打点、再び1死満塁の2打席目はシングル・ヒットで2打点、2死二塁の3打席目もシングル・ヒットで1打点(4打席目以降はなし)。この日、大家は5.1イニングを投げて6失点(自責点6)ながら、勝利投手となった。

 また、松井秀は、レギュラーシーズンの4試合以外に、2009年のワールドシリーズ第6戦でも、3打席連続で打点を記録している。無死一塁の1打席目にホームラン、2死満塁の2打席目にシングル・ヒット、1死一、二塁の3打席目に二塁打を打ち、2打点ずつの計6打点を挙げた(4打席目は空振り三振)。ちなみに、ワールドシリーズの1試合6打点は最多タイ。ボビー・リチャードソン(1960年の第3戦)、アルバート・プーホルス(セントルイス・カーディナルス/2011年の第3戦)、アディソン・ラッセル(2016年の第6戦)と並ぶ。

 なお、鈴木は、デビュー戦が3打席連続の出塁、2試合目は3打席連続の打点だが、松井稼は、この両方をデビュー戦で同時に記録している。2004年4月6日の開幕戦で、5打席とも出塁。最初の3打席は、ホームラン、二塁打、押し出し四球により、それぞれ1打点を挙げた。

 日本人選手による、メジャーデビューからの連続出塁については、こちらで書いた。

「鈴木誠也の「デビューから3打席続けて出塁」は日本人選手3人目。その前の2人は5打席連続」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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