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こっちのけんと『はいよろこんで』がチャート1位となるか #専門家のまとめ

スージー鈴木音楽評論家、ラジオDJ、小説家
こっちのけんと「はいよろこんで」MVより

不思議なメロディとアレンジ、チャーミングな作りのMVで、この夏、話題となったこっちのけんと『はいよろこんで』が、ここに来て、9月11日付ビルボードジャパンHot100において、10位から5位に上昇。現在14週目。実は10週目にいったん5位になるも、そこからジリジリと下がってきたのですが、ここに来てまたジャンプアップし再度5位に。さぁ、これ以上の上げ潮に乗って、念願の首位にたどり着くか。

ココがポイント

▼「はいよろこんで / こっちのけんと MV」

▼billboard JAPAN HOT100
出典:Billboard JAPAN 2024/9/11(水)

▼billboard JAPAN CHART insight

出典:Billboard JAPAN 2024/9/11(水)

音階は、全体的にペンタトニック(五音音階)になっています。(中略)世界的に使われている土着的でシンプルな音階です。
出典:Yahoo!エキスパート スージー鈴木 2024/7/31(水)

エキスパートの補足・見解

「音楽シーンの実態を的確に反映する」という特性から、ビルボードジャパンHot100は、ずっと高水準をキープする「岩盤ヒット」が居座っていることが多かったのですが、現在は2位が1週目のRIIZE『Lucky』、4位が5週目のMrs.GREEN APPLE『familie』で、岩盤がやや軟化している印象。その中で『はいよろこんで』が、不思議なメロディとアレンジ、それ以上にチャーミングなMVを活かして、さらに上位に食い込めるかが、来週以降の見どころだと考えます。そして私は、上位に君臨し続ける岩盤保守層ならぬ「岩盤ヒット層」、ほらほら、あのバンドやあのグループなどでガッシガシに固まった岩盤を突き破って、こっちのけんと『はいよろこんで』が首位に躍り出るような音楽シーンを見てみたいと思うのです。だって、そういうのって楽しそうじゃないですか。はい、よろこんで。

  • こっちのけんと『はいよろこんで』/作詞:こっちのけんと、作曲:GRP・こっちのけんと

音楽評論家、ラジオDJ、小説家

音楽評論家。ラジオDJ、小説家。1966年大阪府東大阪市生まれ。BS12『ザ・カセットテープ・ミュージック』、bayfm『9の音粋』月曜日に出演中。主な著書に『幸福な退職』『桑田佳祐論』(新潮新書)、『EPICソニーとその時代』(集英社新書)、『平成Jポップと令和歌謡』『80年代音楽解体新書』(ともに彩流社)、『恋するラジオ』(ブックマン社)、『サザンオールスターズ1978-1985』(新潮新書)、『1984年の歌謡曲』(イースト新書)など多数。東洋経済オンライン、東京スポーツなどで連載中。2023年12月12日に新刊『中森明菜の音楽1982-1991』(辰巳出版)発売。

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